《解説》

 

 日本での発売は1974年であるが、本国では1973年に『Amour, Danse Et Violons - N° 42』としてリリースされている。曲順もそのままに、当時日本でも大ヒットしていたカーペンターズ「イエスタディ・ワンス・モア」をアルバムタイトルとしてリリースされた。

 

《収録曲》

 

1)Angie/悲しみのアンジー

2)Oh Darling/オー・ダーリン

3)La Maladie D`amour/恋のやまい

4)Vivaldi I Love You/ヴィヴァルディ・アイ・ラヴ・ユー

5)Vado Via/去り行く君

6)Tout Donne, Tout Repris/とざされた心

7)Français, Français/フランス・フランス

8)Yesterday Once More/イエスタディ・ワンス・モア

9)Chante Comme Si Tu Devais Mourir Demain/今日かぎりの愛

10)Clo Clo/クロ・クロ

11)Goodbye My Love Goodbye/グッド・マイ・ラヴ・グッド・バイ

12)Elisabethan Serenade/エリザベス・セレナーデ

 

3)8)9)は《名曲コレクション》参照

 

1)ローリング・ストーンズが1973年に発表したアルバム『山羊の頭のスープ』から先行シングルとしてリリースされた(全英5位/全米1位)。

 

《競演》レイモン・ルフェーヴルカラベリ

 

2)1969年にリリースされたビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録された。ジョージ・ハリスンが『コード進行が最高。いかにも1955年の曲っぽい感じがする』と語ったと伝えられているように、ストリングスを主体としたF.プゥルセルのアレンジはまるでオールディーズ・ナンバーのように聴かせてくれる。

4)2分弱の短い曲ではあるが、ヴィヴァルディのメロディをモチーフとしてF.プゥルセルがアレンジした曲である(原曲不明...Wanted!)

 

5)1973年のサンレモ音楽祭の参加曲で、ドゥルピが歌ったが入賞を逃す。失意のドゥルピは歌手を辞めようと考えていた矢先、フランスを中心にヨーロッパで大ヒットとなった。

6)イスラエルからフランスに移住したマイク・ブラントの1973年のヒット曲。彼はうつ病と孤独に悩み、2年後の1975年、新しいアルバムがリリースされた日に自ら命を絶った(28歳)。

 

7)クロード=ミシェル・シェーンベルクアラン・ブーブリルによるロック・オペラ『フランス革命』からの曲で、ポップグループ《マルタン・サーカス》が歌った。

 

10)この曲はF.プゥルセルのオリジナル曲であるが、原題の“CLO CLO”は当時フランスで人気絶頂であったクロード・フランソワの愛称で、彼の華やかなステージをイメージしたものと考えられる。

 

11)デミス・ルソスが歌い、1973年にヨーロッパ中でヒットした(ドイツ・ベルギー・スイス・スペインで1位)。なおこの曲を作曲したレオ・レアンドロス「恋はみずいろ」を歌ったヴィッキーの父親である。

 

12)マントヴァーニ楽団のアレンジを手がけたロナルド・ビンジが作曲した曲で、1951年にマントヴァーニによって演奏された。最初は「アンダンテ・カンタービレ」と題されたが、1952年のエリザベス2世の即位に際し、「エリザベス・セレナーデ」と改題された。