《解説》

 

 本国では1971年にリリースされたアルバム《Amour, danse et violons n°38》で、“L'enfant Roi”がタイトル名となっている。

 フランス盤のジャケットでは愛らしい男の子のポートレートが使用されているが、この写真を撮影したのはアラン・ブーブリル(後にクロード・ミシェル・シェーンベルクと組んで『レ・ミゼラブル』等のミュージカルを生み出す)とクレジットされているので、F.プゥルセルの娘さん(フランソワーズ)との間に生まれた長男(1969年生まれ)と思われる。

 

 

《収録曲》

 

1)Many Blue/マミー・ブルー

2)L'enfant Roi/小さな王様

3)Butterfly/バタフライ

4)Opus 35 De Tchaikovsky/青春のコンチェルト

5)We Shall Dance/ウィー・シャル・ダンス

6)Io E Te/わが青春のフローレンス

7)I Don’t Know How To Love Him/私はイエスがわからない

8)Anonimo Veneziano/ベニスの愛

9)Charlie/私のチャーリー

10)Comme Juliette Et Romeo/ロミオとジュリエットのように

11)The Fool/恋の悲しみ

12)Don’t Let It Die/太陽を消さないで

 

1)8)は《名曲コレクション》参照

 

2)後にミュージカル『レ・ミゼラブル』の作曲家として一躍有名となったクロード・ミシェル・シェーンベルク(Claude-Michel Schönberg)の作品。1974年に「愛のはじまり(Le Premier Pas)」で歌手デビューする前に、F.プゥルセルに提供したオリジナル曲である。

 *この映像に登場する男の子は仏盤ジャケットと同じF.プゥルセルのお孫さんであろう。

 

3)ダニエル・ジェラール(Danyel Gérard)の1971年のヒット曲で、その親しみやすいメロディと共に、日本語を含む多くの言語でリリースされて世界的にヒットした。

 

 

4)原曲はチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35」である。F.プゥルセルは晩年、ロンドン交響楽団を指揮した本格的なクラシック・アルバムをリリースしている。

 

5)1971年にリリースされたデミス・ルソスのヒット曲。

《競演》

◇ポール・モーリア   ◇レイモン・ルフェーヴル

 

6)イタリア映画『わが青春のフロレンス(METELLO)』(1971年/マウロ・ボロニーニ監督)のテーマ曲で、作曲はエンニオ・モリコーネ。主演のマッシモ・ラニエリがイタリア語で歌うIo E Te”がヒットした。

 

7)ロックオペラ『ジーザス・クライスト・スーパースター』(音楽:アンドリュー・ロイド・ウェバー)の挿入歌で、マグダラのマリアが切々と歌うバラードナンバーである。

*映画(1973年)より

 

9)F.プゥルセルのオリジナル曲。軽快な曲調からFMのテーマ曲にも使えそうな曲である。

 

10)1971年にリリースされたミシェル・ポルナレフの曲で、シングル盤では“Allo Georgina(ギリシャにいるジョルジナへ)”のB面に収録された。

 

11)フランスの盲目のシンガー、ジルベール・モンターニュの1971年のヒット曲(英語)。

 

12)ビートルズのEMIスタジオのエンジニアであったノーマン・スミスが《ハリケーン・スミス》の名前で1971年にリリースしてヒットした曲(全英2位)。本来はジョン・レノンのために書いた曲と言われている。