《解説》

 

 フランスでは1967年にミシェル・ローランが創唱し、日本ではレイモン・ルフェーヴルの演奏やグラシェラ・スサーナの日本語(なかにし礼作詞)歌唱で大ヒットした。

 《シバの女王》は旧約聖書に登場する女王で、エルサレムを訪問してソロモン王と対面したと伝えられているが、女王の王国がどこにあったかは聖書には記されていない。

 M.ローランのオリジナルでは“Ma Reine〜”となっているが、イージーリスニング系オーケストラのアルバムではなぜか“La Reine〜”と変更されており、またM.ローラン、G.スサーナの題名では「サバの女王」と表記されるのに対し、イージーリスニング系オーケストラでは「シバの女王」となっている。なお、ポール・モーリアの最初のシングル盤では「サバの女王」の表記が用いられている。

 

《競演》

 

レイモン・ルフェーヴル

 日本ではR.ルフェーヴルの演奏が大ヒットし、オリコンのチャートでは110週もの間、100位以内を記録(最高26位)するなどロングセラーを記録した。また1970年代に、あるFM番組で「あなたの一番好きな曲は?」というアンケート調査をおこなったところ、ビートルズやカーペンターズを抑え、R.ルフェーヴルの「シバの女王」が第一位に輝いたことがあった。

 最初の録音は1967年にリリースされたアルバム『No.5』、2度目の録音は1977年の『ソロモンの夢(Eux)』「新・シバの女王」として、3度目の録音は2002年の『De Temps En Temps(ルフェーヴルのナウ・アンド・ゼン)』(当初はDVDオーディオとしてリリース)に収録されている。全ての録音は基本的には最初のアレンジを踏襲している。また1983年のアルバム『出逢い~ルフェーヴルmeets千春~』では松山千春(日本語歌唱)の伴奏をおこなっている。

 

*新・シバの女王(1977年)

 

*1987年Live映像より

 

ポール・モーリア

 P.モーリアの最初の録音は1968年、2度目は『ラブ・イズ・スティル・ブルー』(1976年)、3度目は『きらめきのシンフォニー』(1988年)に残されている。2度目の録音には大胆なディスコアレンジが施されている。

 

*シバの女王(ディスコバージョン)

 

カラベリ(ほぼR.ルフェーヴルのアレンジを踏襲)

 

アンドレ・ポップ

 

◇アラン・ゴラゲール   ◇101ストリングス   ◇ニニ・ロッソ   ◇クロード・チアリ   

 

◇ベンチャーズ   ◇寺内タケシ