《解説》

 

 フランスでの発売は1974年、日本でのリリースは翌1975年となる。

 本国でのアルバムタイトルは《Le Premier Pas》であるが、日本では大ヒットした「オリーブの首飾り」とした。

 本アルバムはいわゆる編集盤ではなく、オリジナルのまま日本で発売された。当時日本でも人気のあった(日本盤も発売されていた)フランスの歌手たちのヒット曲も多数収録されており、日本でもフレンチポップスが「花盛り」であったことが伺える。

 なお1972年以降、ポール・モーリアのサポートアレンジャー(主にリズムセクション)に加わったジェラール・ガンビュスの音作りが前面に打ち出され、ここからおよそ10年の間、「いわゆるモーリアサウンド」を支えることとなる。

 

《曲目》

 

1)オリーブの首飾り(El Bimbo)

2)愛のはじまり(Le Premier Pas)

3)オリンポスの少年(14 Ans Les Gauloises)

4)愛のためいき(Feel Like Makin' Love)

5)愛の航海(Rock The Boat)

6)幸せへの道(Sur Le Chemin De La Vie)

7)エリーズの微笑(Elise)

8)アンナの歌(Chanson Pour Anna)

9)アリア・スーザ(Alia Souza)

10)愛の歌が続く限り(Until The End Of My Song)

11)ロック・ユア・ベイビー(Rock Your Baby)

12)おしゃれな貴婦人(Petite Femme)

 

《解説》

1)2)《名曲コレクション》参照

3)ベトナム生まれのフランス人エリック・シャルダンの1974年のヒット曲で、「もう森へなんか行かない」の作者ギイ・ボンタンペッリとの共作となっている。原題は「14歳、ガリア人」の意味(ガリア人とはフランス人)。

 

4)アメリカのジャズシンガー、マリーナ・ショウの1974年のヒット曲。

 

5)アメリカのバンド、ヒューズ・コーポレーションによる1974年のヒット曲(全米1位)。

 

6)日本でも「星の王子様」のキャッチコピーで一躍人気者となったジェラール・ルノルマンの1974年のヒット曲で、日本盤の邦題は「風のマドレーヌ」となっている。

 

7)日本でも「いとしのソニア」のヒットで知られるピエール・グロコラのヒット曲。

 

8)ダニエル・ギシャールのヒット曲で、「アンナ(Anna)」は『アンネの日記』で知られるアンネ・フランクをさしている。

 なおP.モーリアには同名異曲の“Chanson Pour Anna(Song For Anna)”があるが、こちらはアンドレ・ポップが作曲し、ハーブ・オオタが演奏したものである(《名曲コレクション》参照)。

 

9)ミシェル・ベルジェと別れてアメリカに渡った(スティーヴン・スティルと結婚)ヴェロニク・サンソンのヒット曲。

 

10)P.モーリアと、長年にわたって彼の録音技師を務めたドミニク・ポンセとの共作。

 

11)ジョージ・マックレーのヒット曲(全米/全英1位)。この曲は後にアバ「ダンシング・クィーン」にも影響を与えたと言われている。

 

12)サンチアナの1974年のヒット曲。