《解説》
本アルバムの録音は1973年の8月・9月とクレジットされている。
このアルバムも《New パーシー・サウンド》の特徴である「静」と「動」がバランスよく配置されている、非常に完成度の高いアルバムと言えよう。
基本的にパーシー・フェイスの日本で発売されるアルバムは本国アメリカと同じ曲で構成されているが、タイトルは『フレッシュ・サウンド』と改題されている(アルバムジャケットのデザインも多くの場合変更される)。
興味深いのはDiscogsの分類(ジャンル)には、何と〈ジャズ・ファンク・ソウル〉となっている。
《曲目解説》
1)Corazón【コラソン】 | |||
2)Beautiful Obsession | |||
3)Enter The Dragon【燃えよドラゴン】 | |||
4)Someone Who Cares【愛のさざなみ】 | |||
5)Our Love | |||
6)Vado Via【去り行く君】 | |||
7)Crunchy Granola Suite【クランチー・グラノーラ組曲】 | |||
8)My Heart Cries For You【あなただけ】 | |||
9)Pata Pata | |||
10)When I Fall In Love【恋に落ちた時】 | |||
11)First Light |
1)キャロル・キングの1973年にリリースされたアルバム『ファンタジー』の収録曲で、ラテン・ロックのリズムに乗って、スペイン語で歌われている。P.フェイスの演奏は女性コーラスをフィーチャーして、原曲の雰囲気そのままのソウルフルな演奏を展開している。
2)この曲のオリジナルは、アメリカのアニー・フリーマンによって書かれ、《Sir Chauncey and His Exciting Strings》の名義で1960年に発表されたインストナンバーである。P.フェイスならではの美しいストリングスが素晴らしい。
*Sir Chauncey
*パーシー・フェイス
*フランク・プゥルセルの演奏も素敵!
3)ブルース・リー主演の映画『燃えよドラゴン』のテーマ曲としてラロ・シフリンが書いた曲ではあるが、P.フェイスの演奏は原曲を上回る、とてもパワフル、ソウルフルな演奏である。
*1974年 live in Japanより
4)キャサリン・ロス主演のアメリカ映画『愛のさざなみ(Fools)』の主題歌で、ケニー・ロジャースが歌ってヒットした。
7)ニール・ダイヤモンドのアルバム『Stones』からシングルカットされた曲で、P.フェイスの演奏は女性コーラスをフィーチャーし、一般には「燃える珊瑚礁」のタイトルで収録されている。
8)この曲は18世紀のフランスのメロディにインスパイヤーされ、P.フェイス自身が作曲した作品である。1950年にガイ・ミッチェルが歌いヒットした(オーケストラはミッチ・ミラー)。ディーン・マーチン、レイ・チャールズらによってもカバーされ、近年ではジャズ・シンガーのブレナ・ウィテカーによってもレコーディングされている(2015年)。
10)ビクター・ヤングが音楽を担当した映画『零号作戦』のテーマ曲で、ドリス・デイによってヒットした。ナット・キング・コール、ジョニー・マティス、セリーヌ・ディオン等、今なお多くの歌手たちに歌われている普遍的なメロディを美しいストリングスが奏でる。
*1973年の『My Love』とのカップリング