中学生時代を思い出した。


ちょうど今、息子と同じ年頃。

でも、彼と僕の時代とは生活のスタイルがまったく違うのをあらためて実感する。


今、息子たちがゲームに熱中するように、僕は、ラジオの虜だった。

小学1年生の夏、家にある短波ラジオから雑音に混じって流れてきた音楽に全身に鳥肌が立つほど感激した記憶はいまでも鮮明に残っている。中学生になって、それが、米軍基地から流れてくる「FEN」であるのを知った。

そして、我が家に「ラジカセ」がやってきて、FM放送というのがあることを知り、僕は、それに夢中になった。


電波に乗って流れてくる音楽こそ、僕にとって「世界への扉」だった。

その扉を開いてくれたのは、数々の名曲、そしてアーチストたち。

それは、僕にとっての、目に見えない人生の師匠にほかならない。


やがて、高校生になってアルバイトが出来るようになった僕は、LPレコードのジャケットのデザインを通して、アートの世界を知り、そしてそれは、「世界への入り口」となった。



今朝、そんな師匠の一人のが天に召されたことを知った。


彼が送り出した1枚のアルバムによって、ロックに心奪われ、手にしたジャケットでアメリカのポップカルチャを教えられた。



2013年10月27日 ルー・リード逝去。



今夜は、感謝と冥福のグラスを捧げよう。



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