6月に入って、梅雨らしい毎日が続くこちら知多半島。
気温も低めで梅雨ながらしのぎ易い日が続いておりましたが、ここに来て強い日差しが射し指し、30℃を超える週末となりました。
さて、梅雨といえば、その字のごとく、「梅の雨」。
梅を使った我が家の年中行事が控えております。
そう、梅酒と梅干しの仕込み作業。
例年ならば、6月初旬の青梅を使って、梅酒。下旬に完熟梅を使って梅干しと2回に分けて行うのですが、このところ週末は京都の出かけたりと時間がありませんでした。
しかし、自然相手のこの作業、梅の収穫時期はこちらの都合を待っていてはくれません。
ということで、今年は、梅酒と梅干しを同時進行となったのであります。
まずは、梅の実を仕入れてて桶に水を張って洗います。
(桶で実を洗って)
次はその実をひとつづつ丁寧に拭いてやります。
この作業が第一の勘どころ。
これを手抜きすると、梅の実ついた水分が、折角の梅を腐らせ台無しとなります。
続けて、梅の実のへたを竹串で取ってやります。
(へたを竹串で取り除き)
ここまでは下ごしらえ。
梅酒も梅干も共通作業です。
ここから梅酒と梅干のそれぞれに取り掛かります。
まずは梅干から。
最初にボウルに入れたホワイトリカーで梅の実を消毒です。
続いてホワイトリカーで濡れた梅の実に荒ら塩をまぶしてやります。
(梅の実を塩でまぶして)
そして漬け樽に入れていきます。
底に並んだら塩をふりかけていきます。
この作業の繰り返し。
振り掛ける塩の量は、梅の実の重量の18%。
15%でも20%でもなく18%。
この配分が昔からの言い伝え。
先人たちが長い経験の中で産み出した「黄金比率」です。
僕は、この先人たちの知恵を信じます。
全て漬け込んだら
いずれ、この樽の中に透明の液体が染み出してくることでしょう。
これが梅酢。
程よく上がったら、そこに赤紫蘇をいれて梅雨明けを待つ事になります。
そして、梅雨が明け、土用丑の頃の真夏の陽射しで干し上げたら今年の梅干しが完成します。
土用干しもまた我が家の年中行事であります。
さて、一息ついたら、梅酒に取り掛かりましょう。
まずは、竹串で梅の実に穴を開けてやります。
こうすることで、梅の実のエキスがしっかりと出てくれます。
これもまた先人たちが長い間に産み出したちえのひとつ。
こうした「ひと手間の大切さ」を先人たちは僕たちに教えてくれます。
穴を開けたら氷砂糖と交互に瓶の中に。そしてそこにホワイトリカーを注ぎ込みます。
これで梅酒の仕込みも完成です。
今は透明なホワイトリカーですが
こうなりました。
これでも充分美味しいのですが、ここから更に2年寝かせ、3年経ったら飲み始めるのが我が家流。
この瓶の開封は2013年になります。
つまり、今年の仕込みも2014年まで眠りにつきます。
窓の外は、じりじりと強い陽射しが射しています。
ここまで作業を終えた僕の額にも汗が噴出しています。
額の汗を拭いつつ、今年も夏の訪れを実感する僕でありました。
とある田舎の初夏の風景のひとコマでした。