こちら伊勢湾沿岸もすっかり秋の色が濃くなってきました。
「今年は秋がこないのでは」と本当に心配しましたが、台風18号が通り過ぎたあとは、朝夕はひんやりとした空気が辺りを包むようになりました。
おかげで、寒いのが苦手な僕は、早々とホットカーペットのお世話になっている今日この頃であります。
さて、そんな秋を迎えたこの週末、久々に畑に出ることにいたしました。
今回の目的は、サツマイモの収穫。
2週間ほど前に「試し掘り」をして出来栄えを確認して「ころあい良し」ということで収穫を決めたのであります。
昨年は、息子と甥っ子二人の「助っ人」がいたのですが、この日、息子は朝からお弁当持ちで野球の試合に出かけて行きました。
甥っ子達も息子がいなければ遊びに来る事もありませんので、今回は僕一人で収穫です。
まず、畑に広がった蔓を鎌で刈り取り、畝を覆っているマルチシートを剥がしていきます。
そして、鍬に持ち変えて掘り起こしていきます。
ところが、掘れども掘れども出てこない。
まったく育っていないのです。
試し掘りした畝は、「そこそこの出来栄えでしたので安心していたのですが、実際掘ってみると、ほとんどの畝は芋が育っていない状態。
例年ならば、300個くらい収穫できるのが当たりまえですが、今年はわずか100個ほど。
しかもその大きさも本当に小さいものばかりで、かろうじてサツマイモと呼べる大きさに育ってくれたのは30個ほどしかありません。
今年、記録的な大不作の年となりました。
「サツマイモ」という作物は栽培がとても簡単な作物であり、誰が育ててもあまり「失敗」という事がありません。
小学生の課外授業でも使われるくらいで言うなれば「だれでも育てられる野菜」の筆頭に位置しています。
ただ、そう言いながら、何故か数年に一度、こうした大不作の年にぶつかるのです。
我が田舎駄ブログを始めた年、2005年も大不作でありました。
厄介なのは、原因がまったく「不明」であるということ。
「土」なのか「天候」なのかはたまた仕入れた「苗」によるものか。
毎年同じ場所で栽培しておりますのでほとんどの年が豊作ですので、「土」というのは考えにくい。
「天候」だとするならば、今年の猛暑が何らかの影響を及ぼしている可能性はあります。
あと考えられるのは、その年に植えた「苗」の良し悪し。
実際、これほど見事に全滅するというのは、天候というよりは「苗」の可能性のほうが高いかもしれません。
5月に苗を植えて、この半年間成長を眺めながら、秋の豊作を楽しみにしてきました。が、こうして厳しい現実を目の前にして、言いようの無い脱力感にとらわれている僕であります。
いつもならばお届けできる「秋のお裾分け」。
残念ながらお送り出来ない年となりました。
本当に心苦しく申し訳ない思いで一杯ですが、これも自然の営みの結果とお許しを頂かねばなりません。
大自然の営みの前では、いかに無力であるかを思い知らされた、秋の一日でした。