この方の本に最初に出会ってからもうかなりの歳月が経ちます。


初めての一冊は「虫干し」なんてタイトルがつけられた本でした。


以来、新しい本と出会うたび、ふんわりとして、ほのぼのとして、何だか心が軽くて柔らかくなった気持ちにいつもなります。


言うなれば、いつも「こころの虫干し」をさせていただける文章に出会ってきました。






久しぶりに出会ったのは文庫本の新刊コーナー。




ふと、タイトルが単行本として刊行されたときと少しだけ変わっているのに気がつきました。










***** 本書227頁 「文庫のためのあとがき」より抜粋引用 *****




(前略)さて、二〇〇五年秋に『ほんじょの眼鏡日和。』として世にでた本を、今回は『めがね日和』としてみました。とくに意味はありませんが、今の気分で、ひらがなのやわらかい感じがいいなと思ったのです。(後略)




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子供の頃、学校が休みになるたびに過ごした庄内平野での出来事。



子供時代から思春期を過ごした大阪での思い出。



そして、今に続く東京での暮らしや仕事の中で出会ったこと。






ふんわりとした語り口調の中にも大阪育ちならではのユーモアは忘れない。










著者は、皆様よくご存知の「元祖・癒し系タレント」


正直に告白すれば、ずっと僕はファンでした(おっと失礼! 現在進行形でファンであります)


そして、息子の呼び名は「ワン・ツー・スリーのアツシの横にいるお姉さん」


そう、彼の大好きなテレビ番組のメイン司会も務めてます





文庫本の裏表紙にこんな謳い文句が書かれておりました。






*******  本書裏表紙より抜粋引用  ******




(前略)いろんな場所に連れて行ける小さなサイズになりました




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これから木枯らしが吹く寒い冬がやって来ます。


師走の慌しさの中で時間に追われ、コートの襟を立てて、身を屈めながら小走りにしながら過ごす時間が多くなる事でしょう。


そんな時、ふとそこから抜け出して、ほんのつかの間、日当たりの良い公園のベンチに腰を下ろし、ポケットからこの本を取り出して、日向ぼっこしながら「こころの虫干し」をするのも素敵な時間だと思う僕なのであります。




めがね日和 (集英社文庫)/本上 まなみ
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