深夜2時45分。
北米シリーズがカレンダーから無くなって以来、この時間帯で中継があるのはブラジルGPくらいとなりました。
いつもなら、VTRに録画して(未だ、HDDでもなければDVDでもないアナログな我が家です(笑))早朝5時ごろから観戦するのですが、今回は、「きっと、何かが起きる!!もしかしたら君が代が聞けるかも!!」真剣にそう期待して、その瞬間を見逃すまいと、明日の仕事などそっちのけで万全の体制でTVの前に陣取っておりました。
2009年8月30日。
F1ベルギーGP決勝。
さて、なんと言ったら良いでしょう。
スター直後に期待のTOYOTAは順位を下げ、しかも昨年のワールドチャンピオンを含め4台がクラッシュ。
のっけからSCが導入され、レースは硬直。
「何かが起きるは、これじゃないっ!」と思わずTVに向かって叫びそうになってしまいました。
「もう寝ようかな」と思った5週目、これまで開発に莫大なコストと労力を費やした「KERS」の持つポテンシャルを如何なく発揮して素晴らしい加速によって赤い跳ね馬が先頭に立ちました。
「待っていたのは、これだ!!」
そして、以後、一度も先頭を明け渡すことなく、チェッカーフラッグを受けてフィニッシュしてくれました。
とうとうやってくれました。
ここまでの11戦、本当に不甲斐無い結果の連続でした。
挙句には、怪我でドライバーが戦線離脱を余儀なくされると言う不運まで。
しかし、戦いの現場では、誰もがプロフェッショナルとして目の前のミッションに全力を傾けてきたに違いありません。
その努力がようやく実を結んだ瞬間です。
おめでとう!スクーデリア・フェラーリ・マールボロチーム!!
おめでとう! キミ・ライコネン選手!!
さあ、次は、あなた達のホームタウンです。
ティフォッシと呼ばれる熱狂的なファンの前で、思う存分暴れるだけの力をあなた方が手に入れたことがここに証明されました。
やはり、F1は、赤い跳ね馬に元気が無ければ面白くありません。
今日で8月が終わり明日から9月です。
待ちわびた日までとうとうあと一ヶ月となります。
鈴鹿の空にまた、あのエンジン音が響きます。
赤い跳ね馬が元気を取り戻した今、10月4日が、更に楽しみとなった僕なのであります。