何しろ分厚い。
訳者の「あとがき」まで含めると本文だけで、なんと639ページ。おまけに原著の注釈が38ページに参考文献リストが22ページ。
久々に「枕に出来る厚さ」の本でありました。
そら、「人類が知っていることすべて」を書こうというのですから、こうなってしまうのもあながち責めるわけにもいくまい。
しかも「面白い」ときたら、ここから先は「賞賛」で良いのではないかと思う。
著者は、有名な旅行記作家さんなのだそうだ。
各地を訪れ、様々な見聞をし「地球探訪」を文章にする。
ところで、この旅行記作家さん、これまで「科学というものは退屈極まりない」と思ってこられたそうだ。
どうやら子供時代の学校の教科書が大いに原因らしいのだが、とにかく、「まったく興味の範疇外」で大人になったのだそうだ。
ところがある日、飛行機の窓から外を眺めているうちに、自分がこの「地球というもの」をまったく知らないことにきがついた。
さあ、いったん興味が湧くと持ち前の好奇心がウズウズと頭をもたげ、「あらたな地球探訪」に飛び出した。
まず最初は、「地球が出来る前の宇宙の成り立ち」から。
気が付けば、3年間も旅していた。
好奇心旺盛な旅行作家が繰り広げる「科学の歴史を巡る旅」
各地を訪れ、本を紐解き、最先端の科学者に質問し。
教科書の丸暗記では、決して見えてこない科学の発展とそこに潜んだ数々のドラマやエピソード。
科学史の旅行記は、600ページでも「短い歴史」
科学も実は「人間臭い」ということをこの旅行記は教えてくれる。
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