旅の最後は、沖縄に来た限り、絶対に外せない場所を訪れます。

本来は、まず、この場所を訪れるというのが正しい事なのかもしれません。



訪れたのは



(この場所です)



「ひめゆりの塔」


本来「国を守る」とは、「非戦闘の人々の命を身を賭して守る事ではないのか?」

この場所に立つとき、まず、その想いが心を覆います。


この島が被った苦しい出来事の象徴として、そしてかつて失われた多くの尊い命を慰霊する場所として決して避けて通ってはならない地。

今から63年前、日本とアメリカ合衆国の戦争においてこの島がいかに、多くの犠牲を払い、そして、長きに渡って占領され、そして、今日尚、占領した軍隊が大規模に駐留し続けている事実。

ガイドさんが語ってくれたひと言・ひと言、そして、隣に建てられた資料館で目の当たりにする重い現実。

2年前、この地を訪れて以来、自分の無知を痛感し、しっかりと学び、いつか必ず、きちんと自らの言葉でご報告をしなければと思い続けてきました。

その、決意と裏腹に未だ不勉強のままに、今、再び魂に手を合わせることを心から恥じる僕でありました。


「琉球」という土地について、必ずや、きちんとご報告いたします。

今しばらく、お時間を頂きたいと思います。



(ガジュマルからの木洩れ日は、今日も優しく差し込んでおりました)




楽しい思い出と大きな課題を両手に一路那覇空港へ。

青い空とエメラルドグリ-ンの海ともとうとうお別れです。

温かい人情と優しい笑顔に包まれた日々に感謝し、僕らは機上の人となったのであります。




***** むすびにかえて   ******


これにて、南の島探訪記も完結です。


社員の皆さんと楽しいひと時を過ごし、様々なお話をしながら、社員の皆さんの「常に前向きな」精神と「挑戦する心」を実感できた事を心から嬉しく、そして、皆さんを頼もしく思った僕でありました。

その事こそが、この「社員慰安旅行」の最大のお土産である事は、言うまでもありません。


そして、もうひとつ


2年ぶりに訪れたこの土地は、様々な変化をしておりました。

通り一遍の観光客である僕ですら知る事が出来るこの土地の様々な現実は、それですら単なる「上澄み」出しかないと言う事を痛感いたします。

2年前、丁度沖縄県知事選挙の投票日と重なっておりました。

国際通りの入り口ある沖縄県庁前では、候補者の最後の演説を立ち止まって聞いていた僕がいました。

2年前のそのとき、僕は確かに心に期したはずです。「いつか、きちんとこの土地について学ぼう」と



この2年間の自らの不勉強を心から恥じる僕であります。



今あらためて「琉球」あるいは「沖縄」について遅ればせの勉強を始めたいと思います。

「国の独立」と「人の尊厳」そして「平和」とは一体なんであるのか?


この答えを見つけることが、この土地を訪れた者に課せられた責任なのだと僕は思います。

その事をここに誓い、探訪記の筆をおきたいと思います。



皆様、お付き合いいただき、本当にありがとうございました。



2008.10.10.


バイアリー・ターク


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