厚い雲が、さっきまで見えていた星空を覆う。



「ぽつり・ぽつり」は、いきなり「ざあ・ざあ」と轟音に変り、地面には、川が流れ出す。



ふと気付けば、雨音は止み、周囲に静寂が戻り、空には星が瞬いている。



今日これで何度目の繰り返しだろう。



まるで、天上でスイッチのON・OFFがされているような感覚にとらわれる。





グラスには、スプマンテ。




晴れと豪雨との繰り返しは、逝く夏を送る儀式だろうか。