二日目、怒涛の「Paris定番スポット制覇 & うしっしツアー by 味わい母子」から、明けて3日目。

この日は、Parisから離れて、もうひとつの目的地へ向かう事になっておりました。

前日、ホテルに戻って就寝したのは深夜12時過ぎ、前夜、思わぬアクシデントで充分眠れなかった漫遊記一行ですが、大魔神ツーリストビューローのご配慮により、この夜は、ベッドに入ってすぐに眠りに落ちたのでした。


朝方、漫遊記一行は雨の音に目を覚ましました。

昨日までの晴天から一転、かなり強い雨が中庭に面した窓を打ち付けております。

この日、大魔神ツーリストビューローの皆様は、一足先に車で目的地に向かわれております。

道中、悪天候のドライブに「どうかご安全に」と願いつつ、僕たちは、身支度を整えて、ロビーへ降り、前日に予約した迎えのタクシーを待つことにしました。


タクシーに乗り込み、「Paris東駅へ」と運転手さんに告げ、車の中からそぼ降る雨に煙るParisの街並みをながめておりました。

これまで折に触れ「Parisでは、日本と違って一日中雨が降ることは、ごくごく稀」と伺っておりましたし、また、「パリジャン&パリジェンヌは、雨でもめったに傘を差さない」ときいておりましたが、確かに歩道を歩く人は、だれも傘を差しておりません。

その光景を眺めながら、「きっと、程なく雨が上がるにちがいない」と確信した僕でありました。

その予想通り、駅に到着し、タクシーを降りると空は、雲に覆われてはいるものの、すっかり雨は上がっていたのでありました。

この様子では、きっと、目的地に到着すれば、青空が僕たちを出迎えててくれることでしょう。



(雨上がりのParis東駅(Gare de l’est)





この駅に来た目的。

それは、この駅を始発に運行される「フランス新幹線・TGV」に乗る為でした。

現在、フランス国内において、全土に高速鉄道網(LGV)の整備を進めている真っ最中であり、僕たちが乗り込むこの「TGV東線(TGV Est)」は、2007年6月に開通したばかりの新しい路線であります。

また、この路線は、正式名称を「LGV東ヨーロッパ線(LGV Est europeenne)」といい、ドイツのフランクフルトまで続いているとともにドイツ新幹線「ICE」と「相互乗り入れ」がされているのです




駅の構内に入り、まずはカフェで朝食です。




Paris到着以来、すっかりParisのクロワッサンの美味しさに魅了されたわが社長、ここでも迷わずクロワッサンです。

ひと皿にクロワッサンとバケットが載せられ、それにドリンクがセットになったメニューを見つけたので、それをコーヒーで2セット頼み、社長=クロワッサンX2個プラス別オーダーでミネラル・ウォーター、味わい母と僕でバケットX1個づつにコーヒーといたしました。




味わい母子をカフェに残し、僕は、まずなさねばならない作業に着手です。


くれぐれも、これだけはお忘れなく!!


と日本を出発する前にわざわざご指示くださったことがありました。


このフランスの新幹線ホーム、なんと、日本と違って「改札口」がありません。

ですから、ホームへは「出入り自由」で、到着しても切符を改札で回収されることもありません。

でも、だからと言って、チケットさえあれば「ノー・チェック」で列車に乗れると思ったら大間違いなのだそうです。

駅にある、「検札機」でチケットに打刻して、検札をしなければならないルールになっているのだそうです。



(TGVのチケットは、回収されず社長の自由研究の資料になりました)


(チケット検札機で打刻して)


なんでも、これをうっかり忘れると、車内検札で車掌さんからとんでもない金額の「違反料金」を請求され、支払うハメになるのだそうです。


検札を終え、つかの間、オリ江ちゃんとパリジャン&パリジェンヌが忙しく行きかうの朝の駅の風景をフレームにおさめ、僕もカフェに戻ってコーヒーで一息。

そろそろ、出発時間が近づいたので、社内へと乗り込むことにいたしました。


(TGVへ乗り込みます)



我が社長、これまで、日本の新幹線に乗ったことがありません。

そんな田舎の小学4年の「新幹線初体験」がTGVというのは、わが子ながら、なんとも羨ましい思いに駆られた実行委員長でございました。


これより、社長の「新幹線初体験」による40分の列車の旅の始まりです。



(目指す目的地はここ)



フランス北東部、シャンパーニュ地方。

かの「シャンパン」の産地であります。

ここにある「Reims(ランス)」と言う街にテクノロジーによって、ありがたいご縁に恵まれ、いまでは「兄妹の絆」で結ばれた大切な「妹」がくらしております。


ヴーヴ・クリコ5姉弟妹 次妹マカロン様



この田舎駄ブログを始めて間もない頃に恵まれたその「ご縁」は、かれこれ、3年以上のお付き合いとなりました。

この3年余りの間にマカロン様&ダーリン様との「一大ラブロマンス」とお二人の「幸せの道筋」へのお供をさせていただいたり、我が社長を動物博士と呼んでネットの向うから可愛がってくださりとまさに「遠くに離れた家族」と変わらぬお付き合いをさせて今日まで絆を深めてまいったのであります。

実は、このTGVの指定チケットも今回の「漫遊記実現」をそのみ様&宮田様と心から喜んでくださったマカロン様&ダーリン様のご尽力により、6月の時点で、正規料金の60ユーロが30ユーロで購入できる「早期予約割引」でご手配くださり、Parisの宮田様宅へチケットを郵送いただき、それをを宮田様ご夫妻様が、ここまでお預かりくださっていたのであります。

本当に多くの皆様の我が家族への暖かいご厚情に心より感謝申し上げる次第です。

このご恩を決して我が一家は、生涯忘れてはならないとあらためて心に期すのであります。


さて、その妹の住むReimsの街。

僕にとっては、「一生のうち1度でよいから訪れてみたい」と20年以上あこがれ続けている土地でありました。


まさか、その場所を「妹のエスコートで訪れることかなえられる日が来る」とは、いったい誰が想像したでしょうか。


人の縁(えにし)の不思議さとありがたさ」をこうして記事をまとめながら、あらためて実感する僕なのであります。



さて、定刻通り列車が出発。

列車は、Parisの街並みを離れ、どんどん郊外へ進んでいきます。

程なく街並みは途切れ


(車窓からは田園風景が広がります)




列車は、快調に速度を上げていきます。

心地よい揺れに早起きした「味わい母子」は、こっくりこっくり居眠りです。

つまり


乗り心地は、良かった


ということでしょう。

おかげさまでこの列車は「Reimsが終着駅」です。

居眠りしてても乗り過ごすことはありますまい。

完全に船をこぎ始めた味わい母子を席に残し、手荷物の防護を万全にしてして、「社内探検」をすることにした僕とオリ江ちゃんでした。



(社内探検中)








定刻通りTGVは、Reimsのホームに滑り込みました。

窓の外を見ると、こちらに向かって大きく手を振る二人の日本人マダムと一人のフランス人ムッシュの姿がホームにありました。


社内から我が社長が、「あっ!!○○お姉さん(マカロン様の本名)だよね!!」と手を降り返します。

家内も社長とともに手を降り返しております(実は、その真相は、相変わらずの「味わい母」でありましたが



ようやく、お会いできましたね。



初対面であるはずの僕たちですが、これまでの3年以上にわたるネット社会での「兄妹の絆」は、その距離感を埋めるには、「充分すぎる時間」であったことを僕もマカロン様も瞬時に悟ったのであります。

お互いすべてを分かり合えている妹との「久方ぶりの再会」というのがふさわしい、そんな思いの兄なのでありました。


そして、マカロン様とご一緒に漫遊一行を出迎えてくださった。日本人マダムとフランス人ムッシュのカップル

このお二人、日本で国際結婚をなされ、やがて旦那様の祖国であるフランスに渡られて、異国の地で日々をお暮らしなっていたところ、さらに昨年夏より旦那様の転勤によって台湾でお暮らしになっておられるご夫妻様なのであります。


奥様は、国際結婚や異文化の真っ只中に身を置くなかで起きる様々なご苦労や日々の喜びを「博士」様こと旦那様との「夫婦二人三脚の毎日」を自分の体長の何倍もある大きな玉を転がす「ふんころがし」になぞられ、日記に綴っておられます。

また、旦那様は自ら「博士」と名乗られることが「納得」の卓越した日本語力で素晴らしい文章をお書きなり、僕たち日本人のほうが「いかに怪しい日本語を使っているか」を思い知らさされる事しばしばなのであります。

このご夫妻様がお伝えくださる「等身大の異国生活の毎日」は、「僕たちにともに助け合う夫婦の愛情と思いやりの大切さ」を教えてくれるのです。


僕の心から尊敬してやまない「ふんころがし-台湾を転がり中-」 ご夫妻様が僕たちを出迎えてくださったのです。


マカロン様ご夫婦とふんころがし様&博士ご夫婦は、これまた「ネット社会のご縁」によって、繋がり、ご夫妻様がフランう在住中より何度も行き来を重ね、今ではまさに「お互いに夫婦そろって大親友」の間柄。

この夏、博士様のバカンスで台湾を旅立ち、チェコそしてドイツを経由してフランスに到着し、マカロン家に滞在しておられたのであります。


このご夫妻様とも初めてのご対面です。

でも、やっぱり、長年にわたって気心の知れあった友との再会と変わらぬ思いで会話を交わす僕たちなのでありました。



さて、12日は、ふんころがし&博士様のReims滞在の最終日。


この最終日と我が漫遊記一行のReims訪問とが見事に重なることが出来たのです。

そして、さらには、このマカロン様そしてふんころがし様&博士様ご夫妻もすでに我らが大魔神ツーリストビューローのお二人とも「ネットの社会のご縁」で結ばれ旧知の間柄なのででありました。



漫遊記の日程が「8月10日~13日」と確定したとき、決定後僅か数時間で実行委員長の元に届いた敏腕ツアーコーディネーター様の「旅のプラン」には「Reimsへは、12日訪問」と書かれておりました。

そして、マカロン様からも「12日がベストです」とのご案内。

そのすべては、この台湾からの新たなお仲間を迎えるためだったに違いありません。

大魔神の神通力は、台湾をも動かした!!



もう、ただひたすらそのパワーに平伏するしかない漫遊記一行なのであります。



マカロン様そしてふんころがし様&博士様の出迎え受け、マカロン様のエスコートで、駅からバス停へと僕たちは向かいました。

ここからバスに乗って今日の最初の目的地へと移動します。

その場所には、車でParisを出られた大魔神ツーリストビューローのお二人がすでに到着して、僕たちを来るのを待っていてくれます。

バスの中でも、すでにすっかり打ち解けた皆んなは、楽しいおしゃべりを交わしながら和気藹々と過ごします。


(バスに乗って目的地まで)





バス停に着き、降りたのは、この「土地ならでは場所」。

僕が、長年にわたってあこがれ続けた場所でありました。



(憧れの場所の門をくぐります)





「金色の泡は地下深くで静かに育つ」編へつづきます。