7月に入って、すでにジリジリと照りつける日差しを浴びる日が続き、感覚的には「とっくに梅雨明け」という気分になっていた毎日でしたが、ついに気象台からも7月19日に「梅雨明け」の宣言がなされました。

ついに大好きな「夏」に「お墨付きを頂いた」そんな嬉しさを持ってこのニュースを聴いた僕でした。


さて、この梅雨明け宣言とこれから先一週間の週間天気予報には、僕にとっては大切な作業をするための「目安」として大切な意味を持っています。

その大切な週間天気予報は、向こう一週間にしっかり「晴れマーク」を並べてくれました。

この晴れマークの行列こそ、僕にとって大切な合図となります。



明けて、翌日20日。

早朝に土間から樽を運びだしました。



蓋を開けると




(赤紫色の液体に包まれて)




そう、6月の終わりに漬け込んだ梅干しを干すタイミングがやって来たのです。

仕込んでから2週間ほど後、梅酢が程よく上がった頃、「赤しそ」を入れた樽は、透明だった梅酢をご覧の通りの赤紫色に染めました。




(中の梅干しもご覧の通り)





梅干しも程よく赤紫色に染まってくれました。


今年は、色々と忙しく、自分の手で赤しそを揉む事が出来なかったため、あらかじめ揉み加工の「下処理」をしたものを買ってきて漬け込みました。

とはいえ、その品物は正真正銘「添加物・不純物いっさいなし」の折り紙つきです。

使うに当たっての「安心と信頼」は、ちゃんと保たれております。





庭にざるを広げ、40度のウォッカを霧吹きで吹き付けて殺菌消毒したあと、ひと粒づつ、お箸でつまんで並べていきます。

もちろん使うお箸も同様に殺菌消毒してあります。


今年も昨年と同じく10kgほど漬け込みたかったのですが、僕が買いに行くタイミングが遅れたために、良いものはすべて売り切れており、残った梅の実から果物屋さんで選別した結果、7kgほどになってしまいました。

まあ、相手は自然の産物です。

良いものもあれば悪いものもあって当たり前。

来年は、ちゃんと「時期を外さず」にいたしましょう。





かれこれ30分ほどで




(全てざるに並べました)




このざるの上で、これから三日三晩かけて、しっかり夏の日差しを浴びながら干されていきます。

やがて、表面に塩の粉が噴いてくれたら「干し上がり」の合図です。

その合図を受けて、あらためて甕に収められ、そして、また、3年の眠りにつきます。

そうそう、この中で厳選した梅干しは、来月、僕とともに空を飛び、フランスはシャンパーニュの地にそびえ立つ、「ランス大聖堂」を拝む事になっています。

日本に残った梅干したちは、3年後、しっかりと熟成した梅干しが僕たちの食卓に上るのです。





「夏本番」を待ちわびた、とある田舎の風景のひとコマでした。