四季折々に僕達に恵みをもたらせてくれる我が畑。
大自然の営みの偉大さにいつも畏敬し感謝する毎日です。
さて、そんな畑ですが、四季折々に「旬」があり、その季節のレギュラーとなる作物がある中で、時にニュー・カマーをラインナップする事があります。
遡る事、昨年のちょうど今頃。
夏野菜の植え付け、種まきに勤しんでいる時、種苗店さんの店先に見つけたものがありました。
その作物の名前だけは、聞いたことがあり、どこかで写真も見た覚えがありました。
そのときの聞いた記憶では、ヨーロッパでは、ごく一般的な作物ですが、日本で栽培されるのは、まれであるということだった気がします。
実際、僕もその苗の実物を見たのは初めてでした。
「へぇ、日本でも苗が出回るようになってきたんだ」と思うとともに、丁度その頃、ネット社会のよきご縁によって、ヨーロッパから届いた種の種まきに取り掛かるタイミングでありました。
さあ、ここからが、いつもの悪い癖。むずむずと好奇心の虫が、騒ぎ出し。
はい。2つ手に持ってレジに並んでありました。
さて、「ヨーロピアン・スペース」名付けたその一画に、フランスから「チコリ」、ドイツから「芽キャベツ」と「イタリアン・パセリ」そして、その苗を植えたのでした。
残念ながら、フランスからの「チコリ」は、僕の畑とは、相性が悪かったらしく、芳しい意成果を挙げる事は出来ませんでしたが、「芽キャベツ」と「イタリアン・パセリ」は、まずまずの豊作となったのでした。
さて、日本で手に入れた苗ですが、季節は、梅雨を過ぎ、木枯らしが吹き、雪に覆われ、そして桜の頃を過ぎ、一回りして、また夏野菜の植え付けの頃を迎えました。
この間、苗は、どんどん大きくなるものの一向に肝心の収穫に結びつきません。
やっぱり、日本では、収穫は出来ないのかなと、諦めかけ、畑を他の作物に譲るべく、苗を抜いてしまおうかと思い始めた矢先
(こんな感じになっておりました)
(アップで寄ってみます)
ヨーロッパにご関係が深い方は、お解りかと存じます。
そうなんです。これ、「アーティチョーク」なんです。
いやあ、こんな風になるんですねぇ。
自分で植えておいてなんですが、正直、びっくりしました。
だって、まず、背丈が高いんです。
僕の背丈より高いんですよ。
それに、こんなにたくさん蕾がつくとは、おもっておりませんでした。
もっとひっそりと一株にひとつ点くのかなと思っておりましたが、ちょっと想像を超えておりました。
何はともあれ、収穫です。
さて、ここで、はたと困ってしまったことがひとつ。
何がって?
だって、食べ方が解らない。
我ながら呆れたものですが、単なる好奇心と遊び心で始めたもので、真剣みのかけらもない不純な魂胆。
内心「育つわきゃないよね」と変な確信を持っていたぼくなのであります。
さて、こういうときにこそ「テクノロジー」の出番。
あちこち、検索してどうやら見つけた調理法。
どうやら、茹でて食べるらしい。
なになに。
まず、花びらの先端をはさみで切って、切り口にアク止めのためにレモン果汁を塗りつけろと書いてある。
はい。そうしましょう。
次に、鍋にレモン果汁とお塩を入れてお湯を沸騰させて、茎を上にして15分程度茹でなさいとな?
(茹で上がり)
で、かんじんの食べ方はといえば
花びらを剥がして、根元をしごく
はい????
(こういうこと?)
(分解された花びらの山)
で、そして現れた「額」の部分
どうやら、ここがメインのところらしい
(針状の花弁に包まれて)
花弁の先っぽ、手に刺さりました。
すごく痛いです。
ナイフで、花弁をこそぎ取り
(額の台の部分を食べます)
風味は、栗のようだということですが、正直微妙。
茹でている時に立ち上る香りは、昔飲んだことがある「クマ笹茶」の香りを思い出しました。
気分だけは、ヨーロピアンだった、我が家の食卓でした