宵闇梅花。数日続いた柔らかな陽射しも、今日はまた冷たい北風にさらされて。 夜になっても風はやむ気配を見せない。 宵闇を冷たい空気が吹き抜けてゆく。 木々を揺らす音を聞きながら窓から庭を眺めてみる。 三部咲きの梅の花が街灯の明かりで白く浮かび上がっているのが見える。 手にした盃には、熱燗の純米酒。 満開の春まであともう少し。