始まり。今年は、本当に「らしいな」と思う。 でも、その「らしさ」が、妙に嬉しい。 夜になり、刺すような感触に思わずジャケットの襟を掻き合わす。 「冬らしい冬」 本音は「ちょっと辛い」けど、こう言える事を喜ぼう。 熱くした燗酒をひとくち喉へ流し込む。 やせ我慢の体の中で、温かさがじんわり広がる。 今日は、朔日。 如月が「着更着らしく」始まった。