神無月。新しい月の始まりは、大粒の雨が落ちて始まった。 頬に当たる滴には、さして冷たさを感じさせない。 この感触は、まだ夏の名残りのよう。 冷えたビールをグラスに注ぐ。 神々が出雲から帰るまでに、秋はちゃんと来てくれるだろうか。