先週土曜日(1月12日)、僕は、所用で名古屋にやって来る知人と再会するため「近所の国際空港」へ出かけました。

この場所は、オリ江ちゃんと遊ぶには、うってつけの場所。(こう言うのを「フォトジェニック」っていうのでしょうか)忘れることなく車に積み込んで出かけました。


知人の搭乗した便の到着時刻より一時間ほど前に空港に入り、到着時刻が来るまで展望デッキでオリ江ちゃんと遊ぶ事といたしました。

さて、デッキに出てみると、前方の駐機ヤードに一風変わった機体が佇んでいる事に気が付きました。



(↓こんな機体です↓)




イエローに塗られたそのボディーは、ずんぐりとしており、通常の旅客機とは一線を画した、いかにも「特注品」という感じの機体です。(手前のブルーの機体のシルエットと比べていただけるとその違いがよく解っていただけるのではないかと思います)



(↓後ろ姿はこんな感じでした↓)




通常、胴体の中央付近に位置する主翼が、胴体の下の部分に位置しているように見えます。

遠めに見ても、胴体部分の直径は「5階建てビル」くらいの大きさがありそうです。



物珍しさにオリ江ちゃんのシャッターを切り、何枚かをフレームに収めてから、滑走路を離発着する機体を相手に練習をしていたところで知人の到着時刻となりました。

定刻どおりに到着した知人と再会の挨拶を交わし、空港内のラウンジでお茶をしながら、しばし歓談。

かれこれ3年ぶりの再会であり、色々と近況報告などしながら楽しいひと時を過ごしました。

名古屋市内に向かうため電車に乗る知人を空港内の駅で見送り、またの再会を約束して、僕も空港を後にしました。



そして、この日の夕刻、TVでローカルニュースを見ていた僕は、この飛行機の意味を知る事となったのです。







21世紀の大空を飛ぶ最新鋭のジェット旅客機「ボーイング787」。


現在、米国ボーイング社において鋭意開発・製造が進められています。

航空機にとって最も重要な命題。それは、


軽くて頑丈である事。


この最も重要な命題の答えが、日本の持つ最先端テクノロジーの粋によって解決されているのです。

この最先端のテクノロジーを使い設計された部品製造には、高度な「生産技術力」が必要であり、その「生産技術・品質管理能力」こそ我々の先人が世界中から賞賛を受けた、今日でも燦然と光り輝く、まさに「日本人の誇り」なのです。


この「誇り」と「プライド」をかけ、携わる者ひとりひとりの「愛情」が注ぎ込まれた「第一号」が、いよいよアメリカへ旅立っていく時を迎えたのです。(部品生産に関するYAHOOニュースのリンクはこちら

そして、この「ずんぐりむっくり」の機体は、その「誇り」と「プライド」をアメリカに運び、届けてくれる大切な役目を担っていたのでありました。(部品積み込み風景のYAHOOニュースのリンクはこちら



21世紀。

世界中の大空で活躍する機体や主翼の、その塗装の内側には、「技術立国ニッポン」の精神が詰まっているのだという事を心から誇りに思う僕なのです。







***** 追 記 *****



「もの作り」



資源を持たず、狭い国土しか擁しない「島国の国民」が、世界に伍していく為、我々の先人達は、高い技術を探求し、そこから生み出されるアイディアを現場の誰もが等しく「真摯かつ誠実」に具現化するために「わき目」もふらず、ただひたすらに「良い物を安く安定的に」作ることを実直に突き詰め続けていく事でその「活路」を見出したのです。

そして、その事は、ことさらに意識するのではなく「当たり前」という意識の中に「誰もが共有していた」いうなれば「感覚」だったはずなのです。

この機体に積み込まれたのは、「部品」という物体だけではなく、間違うことなくそれを生み出した「技術」と作り上げた「能力」という「精神」そのものなのです。

先人達の、その選択が、正しかった事を今の日本人は、忘れてしまってはいないか?


製造業に身を置く者として、自らの足元を見つめ直した時、こんなところに「日本人の忘れ物」を見つけ出してしまった僕は、大きなショックを受けたのでした。


今一度、この「忘れ物」を取り戻す事を強く決意する今の僕なのです。



*******************