先週の土曜日は、朝露に濡れながら畑に出てひと仕事をいたしました。
おかげ様で、9月に種まきをした野菜たちが順調に大きく成長し、初収穫を迎える事が出来ました。
これからの深まる秋、そして、いよいよ木枯らしが吹く季節を迎えます。
冬と言えば、鍋料理。
海の幸一杯の「寄せ鍋」やかしわ肉を使った「水炊き」はたまた「しゃぶしゃぶ」などなど・・・・。
嬉しい季節がやって来ます。
そんな、僕が、鍋料理に欠かせない名脇役と位置付ける物があります。
この名脇役は、鍋に限らず、ドレッシング代わりにサラダにかけたり、大根おろしにかけて和風ハンバーグのソースに使ったりと、まさにオールラウンドで主役達を引き立たせます。
この名脇役とは、そう「ぽん酢」。
この季節、我が家に植えられた柚子が実るのを待って、この「ぽん酢」を仕込むのが、僕の秋の恒例行事なのですが、昨年は、タイミングを逸してしまい、仕込む事が出来ませんでした。
ということで、この土曜日、2年ぶりのリベンジとなったわけです。
このぽん酢は、自家製であり保存料や防腐剤を一切使いませんので、3週間ほどしか日持ちしません。
ですから、一回に仕込む量は、「麦茶冷やし」に2/3くらい(大体800ml)くらいしか作りません。
これぐらいの量にしておかないと余った分が変質して、捨ててしまわねばなりません。
さて、まずは、庭に出て柚子を摘み取ります。
我が家の柚子は、「姫柚子」であり、大きさは、カボスやスダチと同じぐらいの大きさです。
(姫柚子の実)
大体20個ほどの実を摘み取り、まず、水でよく洗い、汚れを落とします。
その後、ひとつづ布巾で水気をふき取ってざるに置いておきます。
(よく水洗い)
(水気をふき取ってざるで乾かして)
こうして、柚子が乾かしている間に漬け醤油を作ります。
まず、お鍋の中に日本酒を500mlほど注ぎ火にかけます。
これを沸騰させて、「煮切り酒」を作ります。
この「煮切り酒」の中に「昆布」と「かつお節」を入れます。
(昆布をいれて)
(かつお節を足します)
ちなみに、僕は、しっかりだしを取りたいので、かつお節は、「荒削りぶし」を使います。
昆布は、煮立たせてだしを取りますので、安物のだし昆布で十分だと思います。
こうして、大体10分程度煮立たせた後、この中に、醤油を150ml程度加えてやります。
(醤油を加えます)
この後、また、さらに5分程度煮立たせてやりますが、この際、アルコールをしっかりと飛ばしてやる事が、肝心です。
(アルコール飛ばしていきます)
こうして、しっかり昆布とかつお節のだしが出てきたら、自分の好みで醤油とお酒を加えて味を整えます。
このままでは、すこし濃い目の味になりますので、ここで、砂糖を少し加えて舌触りを良くするのと同時に、僕の隠し味として、オレンジキュラソーを入れて柑橘系の「甘味」を加えてやります。今回は、開封して残っていたコアントローを使いました。
お好みで「味醂」などを足しても風味が良くなると思います。
こうして、しっかりとした「漬け醤油」が出来上がりましたら、火から降ろして、冷ましておきます。
漬け醤油が冷めるまでの間に、先ほど洗ったおいた柚子を半分に切ります。
これを容器の中に絞って入れます。
この際に、注意しなければならないのが、容器の殺菌。
これを怠るとすぐにカビてしまいす。
僕の場合は、40度のウォッカを霧吹きで吹き付けてやります。
だいたい、今回の分量で40mlほどの果汁が絞れます。
(絞った果汁)
絞りかすの果肉は、全て漬け込んでしまうと果皮から渋みが出てきますので、5個分くらいでよいかと思います。
そうして最後にこの容器の中に、先に冷ましておいた、漬け醤油を注ぎ込みかき混ぜたら完成です。
(完成です。)
あとは、冷蔵庫の中に保存しておけばいつでも使えます。
漬け込んだ果皮は、一週間ほどすると渋みが出てきますので、取り出しておきます。
これから、この名脇役は、我が家の食卓の上で主役の料理たちを思う存分引き立て、素敵に演出してくれる事でしょう。
秋から冬にかけてのこのひと時しか味わう事のできない、この素晴らしい味のドラマを心から楽しみたいと思います。
こうして、四季のある国に生まれ、その季節折々の風情を楽しむ事ができる我が暮らしを心から感謝する僕なのです。
***** 補 記 ******
①僕の今回のレシピは、これまでの経験からくる僕の感覚で見た分量ですので、あくまで「目分量」だと言う事をご了承ください。最終的に麦茶冷やしに2/3程度の分量が出来上がるとご理解ください。
②今回、柚子と同時にレモンでも仕込んで見ましたが、まずまずの出来だと思います。ちなみに「僕好みの風味」には、レモン5個にあたり300mlくらいが目安ではないかと思います。
以上、記しておきます
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