長かった梅雨が明けて、夏の陽射しが厳しいくらいに照りつけるようになりました。
この夏の陽射しを首を長くして待ちわびていた僕ですが、それには、ちゃんと理由がございまして・・・・・。
やっと、海に行ける・・・・。 もちろんそれもございます。
夏野菜が元気になる・・・・。 それもすごい嬉しい事で。
でも、この陽射しが無かったならば、けっして出来ない大切な作業があるのでございます。
そう、梅干の「土用干し」
これを済ませなければ、せっかくの梅干しの仕込みも完結をいたしません。
ということで、「夏ならでは」の、この最終工程の様子をまとめてご報告したいと思います。
梅干を仕込んだのが、6月の下旬のこと、そのあと梅酢が上がるのを見計らい、赤しそを漬け込んだのが7月最初の頃。(ここまでは、こちらの記事で )
そして、約3週間を経ての漬け込み樽は、
↓こんな様子になりました↓
軽く重石をした梅干しは、深い赤紫色の梅酢に浸されております。
この梅酢の中から、梅干を取り出して、天日に干してあげるわけです。
早速、準備に取り掛かります。
↓まずは、梅干を並べるザルを庭先に↓
このザルには、40度のウォッカを霧吹きで吹き付けて、しっかり殺菌してやります。
↓続いて樽とお箸を庭先に持ち出します↓
「何故にお箸が?」と思われるでしょうが、重石をかけられた梅干たちは、樽の中でお互いが引っ付き合って収まっております。
そこで、迂闊に手でとりだそうとすると、柔らかい梅干を潰してしまう恐れがあるのであります。
せっかくのここまできたのですから、一粒づつ大切に扱ってあげたいと僕は思うのであります。
ということで、取り出してやります
↓お箸を使って一粒づつ↓
梅干を取り出した後は、漬け込んであった赤しそも取り出してやります。
↓大切な梅酢をザルで絞ってやります↓
こうして、取り出した梅干と赤しそは先に用意したざるに並べられていきます。
こうして、通常は、3日3晩干し上げるのですが、このあと、翌日からすこし天気が下り坂になってしまいました。
ということで、3日目にいったん梅酢の中に戻してあげて、天候の回復を待つ事にいたしました。
そして、その後、3日ほどして天候が回復したのを見計らい、再度ザルに広げてやりました。
こうして、3日3晩を過ごします。
↓ちなみに車の外気温度計は↓
こんな数字を示してくれました。
最後の2日ほどは、梅酢も天日にさらして殺菌してやります。
そうして、4日目、最初から数えて約10日後には、しっかりと干しあがってくれました。
↓樽から取り出した直後↓
しっとりと梅酢で濡れている梅干たちが、天日に干されて
↓こんな風になりました↓
しっかり、干し上げられて表面には、粉を吹いたように塩が浮き上がっております。
非常に素晴らしい出来栄えです。
この出来栄えをもたらしてくれた、夏の陽射しに感謝する瞬間です。
この梅干たちを今度は、保存用の甕に梅酢に潜らせてから納めていきます。
↓甕に収まった梅干たち↓
そして最後に蓋をして
↓完了です↓
これから、この梅干たちは、3年間の熟成の時を迎えます。
そうして、まろやかで味わい深い梅干へと成長していきます。
この梅干が、我が家の食卓に上るのは、2009年の予定です。
季節折々に営まれる、田舎暮らしの「日常風景」のご報告でした。