海辺にて夕方から曇り始めた空は、星の輝きを覆い隠している。 湿り気をはらんだ風を肌に感じながら一人海まで歩いてみる。 闇に浮かんだ水面から微かなうねりが見えてくる。 堤防に腰掛けて打ち寄せる波音をぼんやりと聞く。 ポケットから取り出した缶ビールを開ける。 掌と喉に心地良い冷たさが広がった。