はぎれ雪。おもい雲は一日中空を覆ったまま。 雲に勢いつけられて冷たい風が吹きつける。 ひときわ感じる冷たさに夜空の向こうに手をかざす。 白くやわらかな感触が手のひらの上に落ちては消える。 山を一面敷き詰めた白い絨毯のあまりぎれ。 マグカップには、梅酒とお湯を半分づつ。 今晩は、ここにも絨毯が伸びてくるのだろうか。