とり貝に誘われて、いつもの小料理屋さんへ。
暖簾をくぐると、10席ほどのカウンターにはいつもの顔ぶれがありました。
空いた席を探しつつ皆と挨拶していたら、
「バイアリー君ここ空いてるよ」とHさんが声をかけてくれました。
その隣には、Fさんが並んで座っておられました。
「此処にすわんなさいよ」とFさんがHさんが薦めてくれた椅子に移動してくださり、僕はHさんとFさんの間に入れてもらうことに。
「ありがとうございます」と僕。
HさんもFさんもこの店の「常連さん」。お二人とも年齢は僕より15歳も上なんですが、とても「馬が合う」。
この店で知り合って仲良くなり、もとはHさんの友人だったOさんをいれた4人で海外旅行や温泉に泊りがけ旅行したりする仲間となってます。
ひとしきり、それぞれのオーダーした酒肴を3人でつつきあいながら世間話をしていると、若女将のKちゃんから「今日は大物のアイナメ(関西ではアブラメ)が一匹入ったんだけど3人でいかがです?」との声。
「大きいってどのくらいなの?」とHさん。
「優に40cmはあるから1人では食べきれないけど、3人ならと思って」と若女将。
確かに、大きさからいっても3人前くらいが丁度良い。
「じゃあ、半身をお刺身にして、半身を煮付けで食べようよ」とFさんから提案。
「それいいね。バイアリー君は?」とのHさんに
「異議なし!Kちゃんよろしくね」と僕。
親父さんが生簀から取り出したそれは、「50cmは間違いなくある」と3人の意見が一致。確かにめったにお目にかかれない大物でありました。
そのお味は・・・・・。 いうまでもありません。
油の乗った「お刺身」の一噛みごとに口中に広がる甘み。
「煮付け」は、これまた、生きの良さの証明である、身がピンと反り返った「煮上がり」。口の中で身が弾けるぷりぷりとした食感がたまりません。
お酒も会話もついつい進んでしまいます。
帰りがけに、
「この店の常連さんは皆んな本当に仲がいいけど、バイアリー君達4人は特別仲が良いですよね。この店で知り合った人たちがこうしていいお付き合いをしてるのを見ると私も本当に嬉しいわ」とKちゃんに言われてしまいました。
少しひんやりとした夜風を酔った頬に心地良く感じながら家路に。
気心を許せる友との語らいと美味しい料理に大満足の一夜でした。