トランプTPP離脱の大統領令に署名 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

トランプTPP離脱の大統領令に署名

ドナルド・トランプ米大統領は23日、環太平洋経済連携協(TPP)から正式に離脱する大統領令に署名した。12カ国での発効を目指しバラク・オバマ前政権が交渉を進めてきたTPPは、2016年の大統領選挙で批判の的となっていた。

 トランプ氏は大統領選で公約に掲げた米国のTPP脱退を実行に移した格好だ。協定は米国や日本、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ベトナムなど環太平洋諸国の間で関税やその他の貿易障壁の大半を撤廃することを目的としており、中国は除外されていた。

 米議会幹部やオバマ政権は昨年11月、TPPの承認ヘ向けた表決は当面行わないと示唆していたため、今回の決定を盛り込んだ覚書は象徴的な意味合いが強い。

 就任1週目からオバマ前大統領の合意を覆す決断をしたことは、トランプ大統領が本気で貿易政策の転換に取り組む姿勢を表している。数十年にわたりほぼ着実に進めてきた貿易自由化を放棄し、中国など貿易相手国に譲歩の用意がなければ大幅な関税引き上げもいとわず、一段と強硬姿勢を取る構えだ。