ギリシャが3月突然デフォルトの可能性ー欧米株式市場下落
6日、米国は発表予定の重要な経済指標がなかったため、投資家の焦点は依然としてギリシャにある。ギリシャの政治指導者は欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)による支援を受け入れ条件に関して返事がないため、ギリシャ第2次支援をめぐる協議はすでに取りまとめの期限を過ぎた。支援計画の実施が遅れればギリシャが3月に突然のデフォルト(債務不履行)に陥る可能性もあり、市場では緊迫感が高まっている。
欧州債務危機の再燃への懸念から、株式市場が圧迫され、米国三大株価指数は小幅に下落した。ダウ平均指数は前日比17.10(0.13%)安の12,845.13、S&P500指数は前日比0.57(0.04%)小幅安の1,344.33、ナスダック指数は前日比3.67(0.13%)安の2,901.99で引けた。米国工業30株価指数先物CFD3月限は前日比18(0.14%)安の12,774、米国E-mini SPX500株価指数先物CFD3月限は前日と変わらずの1,339.00で終了した一方、米国NDAQ100株価指数先物CFD 3月限は前日比1.50(0.06%)小幅高の2,524.75で終了した。
セクター別と個別銘柄では、医薬品株は下落した。ファイザーは1.18%安の20.95ドル、ジョンソン・アンド・ジョンソンは0.69%安の65.19ドルで引けた。半導体株は軟調となった。米半導体大手マイクロン・テクノロジーは3日、スティーブ・アップルトン会長兼最高経営責任者(CEO)が同日朝、アイダホ州で小型飛行機事故により死去したと発表したことを受け、同社株は2.83%下落の7.73ドルで引けた。エネルギー株は強かった。シェブロンは1.11%高の106.67ドル、エクソンモービルは0.98%高の85.75ドルで取引を終えた。
主力セクターは低迷するなか、6日のロンドン株式市場は下落して引けた。イギリスFTSE100指数は8.87(0.15%)安の5,892.20で終了した。イギリスFTSE 100株価指数先物CFD3月限は前日比9.0(0.15%)安の5,844.5で終了した。
セクター別と個別銘柄では、鉱業株は相場の下落をリードした。ベダンタ・リソーシズは3.09%、アント・ファガスタは2.57%、と一緒に下落した。ギリシャ債務減免協議が合意に至らないことを受け、金融株が圧迫された。バークレイズは2.55%、オールド・ミューチャルは1.96%、と共に下落した一方、ロイズ・バンキング・グループは逆行して2.65%大幅高となった。ディフェンシブ銘柄とエネルギーセクターは堅調となり、株価指数一部の下げを相殺した。通信株のボーダフォンは1.57%、BTグループは0.93%、タバコ株のインペリアル・タバコは0.80%、ブリティッシュ・アメリカン・タバコは0.85%、エネルギー株のキャイリン・エナジーは1.04%、と軒並み高となった。
ご注意事項
1. 当コラムは投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定は、必ず御自身の判断でお願いいたします。
2. 当コラムの内容によって生じたいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。