バーナンキの弱気見通しで、銅先物相場崩落 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

バーナンキの弱気見通しで、銅先物相場崩落

米国が2日発表した雇用関連指標が堅調な内容となったことから、3日に発表される米非農業部門雇用統計に対する楽観的な見方が浮上したことを好感し、2日のスポット金は3取引日連続で上伸した。あるアナリストはこの前、休暇のハイシーズン時に雇用した臨時工がすでに解雇されたため、1月の米雇用増加ペースが201112月より鈍化する可能性があると示した。だが、米労働省が2日発表した128日までの週の新規失業保険週間申請件数は36.7万件と、市場予想の37.1万件と前回値の37.7万件を下回った。これを受け、米非農業部門雇用統計も好調な内容となるとの期待感が高まっている。また、中国が昨日発表したデータによると、2011年の金生産高が歴史的最高値360.95トンまで上がったものの、市場の反応が薄かった。最終的には、当日のスポット金は前日比15.6ドル(0.89%)高の1,759.1ドルで終了した。スポット銀もこの前の上昇の流れが継続し、前日比0.62ドル(1.84%)高の34.30ドルで終了した。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が米国経済に対する悲観的な見方を示したことは、強い米雇用データによるプラス影響を相殺したため、2日の銅先物価格は再度下落して引けた。バーナンキ議長は2日、米下院予算委員会で証言し、「欧州債務危機の深刻化により、米国の経済見通しと金融システムを悪化させる可能性のあることが引き続きリスクだ」と示したほか、「とりわけ異例の高水準にある長期失業はやっかいな問題だ」も指摘した。最終的には、COMEX銅先物3月限は前日比4.30セント(1.12%)安の378.65セントで引けた。

米エネルギー情報局(EIA)が1日発表した米国原油在庫が大幅に増加したことを受け、原油需要見通しをめぐる懸念が強まっており、2日の原油先物価格は続落した。128日までの週のEIA原油在庫が420万バレル増となり、アナリスト予想の300万バレル増を上回った。また、スペインで発表された1月失業者数が前回値より4%急上昇し、459万人に達したことは、ユーロ圏の第4大経済体の失業状況が急速に悪化したことを示したほか、原油相場の押し下げ材料となった。原油相場は昨日ほぼ弱含み展開となり、アジア時間には小幅安で寄り付いた後一時回復し、98.00ドル関門に迫ったものの、欧州時間になると再び下落に転じ、ニューヨーク時間には下げペースが加速し、今年以来の安値95.43ドルをつけた。当日のNYMEX原油先物3月限は前日比1.27ドル(1.30%)安の96.35ドルで引けた。



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