円が急上昇!欧州リスクから逃避
【円が急上昇!欧州リスクから逃避】
30日の外国為替市場では、円はドルに対し約5カ月ぶりの高値へ急上昇し、ユーロに対しては1%以上上昇した。円高は望ましくないとの政策担当者の警告にもかかわらず、欧州債務危機から逃避する投資家は円に避難した。
新たな財政協定の詳細について話し合う欧州連合(EU) 首脳会議(サミット)がブリュッセルで開かれる一方、民間債券保有者に国債の元本減免を求めるギリシャの取り組みは難航した。合意が失敗に終わりかねないとの懸念はユーロ売りにつながるとともに、資金は株式市場から比較的安全な米国債やドルに移動した。
しかし、円はドルを上回る速さで上昇し注目を集めた。米連邦準備制度理事会(FRB)は先週の連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利を少なくとも2014年まで低水準に維持することを約束しており、ドルはこの影響を受け続ける中、円はトレーダーが選好する安全逃避通貨として浮上した。
ドルが全面的に上昇し、対ユーロで27日に記録した6週間ぶりの安値から約2セント上昇した。しかし、FRBが追加緩和に踏み切ることへの懸念を反映して、円に対しても昨年10月以来の安値をつけた。欧州の債務危機が悪化すると、追加緩和が現実のものとなるおそれがある。
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