1/30 午後のFXレポート
HPでこちらの東岳オリジナルFXレポート
を公開しています。(どなたでも見れます!)
30日アジア時間、アジア株式市場の全面安を受け、リスクセンチメントが抑制されたため、ドル以外の通貨はドルに対して軒並み下落した。豪ドルドルは序盤の1.0650付近から1.0532まで軟化し、本日の安値を更新した。ユーロドルは1.3221から1.3130、ポンドドルは1.5729から1.5650近辺まで下落した。格付け会社フィッチレーティングスは先週金曜日にイタリアの格付けを2段階引き下げると共に、その他のユーロ圏4カ国の格付けを引き下げたものの、市場の反応はそれほど強くなかった。本日夜イタリアは80億ユーロの長期国債入札を行う予定である。好調な結果となった場合、欧州債務危機への懸念が緩和し、ユーロやその他のリスク通貨は支援される一方、利回りが大きく上昇した場合、ユーロは圧迫されると見込んでいる。
本日ニューヨーク時間には米国の12月の個人所得、個人支出、PCEデフレーター、及び独1月消費者物価指数・速報値など、一連の重要な経済指標が発表される予定である。米PCEデフレーターは、物価上昇分を考慮しない名目の個人消費支出と、物価上昇分を考慮して算出される実質の個人消費支出との差額を調整する値を指す。名目個人消費支出(名目PCE)÷実質個人消費支出(実質PCE)で算出される。2002年に米連邦準備理事会(FRB)の金融決定委員会である連邦公開市場委員会(FOMC)から採用され、インフレ水準を判断する主要指標となり、CPIと比べていっそう現実状況を反映できるという。その原因としては、CPIは固定された消費財のバスケットを使い、消費者が購入する各種の商品(財やサービス)の価格の平均的な変動を測定することに対して、PCEデフレーターは商品やサービスの価格の変化に伴う消費者の消費習慣の変化を示す。本日の発表について、米12月PCEデフレーターは前年比2.3%上昇し、コア指数は前月比0.1%、前年比1.7%上昇すると予想されている。発表の結果が市場予想を上回れば、米インフレレベルが従来予想を超えることを示し、FRBがQE3を打ち出す見通しが後退することで、ドルは買われる見込みである。半面、市場予想を下回った場合、米インフレリスクの下振れを示し、FRBによるQE3に対する期待感が高まり、ドルは売りに押されるだろう。
(1/30FXレポート より抜粋)
ご注意事項
1. 当コラムは投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的とした
ものではありません。投資の最終決定は、必ず御自身の判断でお願いいたします。
2. 当コラムの内容によって生じたいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。