中国の旧正月休暇により上昇していた銅先物の利益確定売りが優勢 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

中国の旧正月休暇により上昇していた銅先物の利益確定売りが優勢


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20日のアジア時間、スポット金は狭いレンジ内で保ち合い展開となった。欧州時間序盤、原油先物と銅先物が大幅安となり、スポット金もつられて急落し、1,644.7ドルの安値をつけた。ニューヨーク時間には、銀行業の関係筋は、ギリシャ政府と民間銀行が近いうちに債務交換協議の暫定合意に至る可能性があると述べた。合意では、民間債権者が負担する実質的な損失率が65%-70%に上るとみられている。当ニュースを受け、欧州債務危機をめぐる懸念が若干緩和し、スポット金は当日の安値から力強く反発し、終盤にかけて1,666.7ドルを上トライし、当日の高値を打診した。最終的には、当日のスポット金は前日比8.0ドル(0.48%)高の1,666.3ドルで終了した。スポット銀はニューヨーク時間に大幅な上げを見せ、前日比1.48ドル(4.83%)大幅高の32.10ドルで終了した。

中国の製造業活動が3ヶ月連続で鈍化したことに加え、中国の旧正月休暇が近付いていることから、直近大幅に上昇していた銅先物の利益確定売りが優勢となり、20日の銅先物価格は下落して引けた。HSBCが20日に発表した1月の中国購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.8となり、2011年12月の48.7をわずかに上回り、3ヶ月ぶりの高値となったものの、同指数が既に3ヶ月連続で景況感の改善と悪化の分岐点となる50を下回ったことは、中国の経済成長がさらに鈍化する可能性があることを示している。当面、中国は世界1位の銅消費国であり、中国による経済成長鈍化は銅への需要を制限するとの懸念から、銅相場は押し下げられた。最終的には、COMEX銅先物3月限は前日比7.25セント(1.90%)安の374.20セントで引けた。

米国の原油需要が大幅に下落したほか、中国の製造業活動が3ヶ月連続で鈍化したことを背景に、20日の原油先物価格は大幅な下げを見せた。米石油協会(API)が20日に発表した報告によると、2011年の米国原油需要は前年より大幅に下落し、下げ幅は2008年を除く過去10年以来の最大となった。APIは、2011年の米国平均石油製品需要は日量1,890万バレルで前年比1.2%減少したが、原油生産高は2.5%増加して日量560万バレルに達した、と示した。また、2011年末の米国原油在庫は2010年同期より0.4%増加した。当日のNYMEX原油先物3月限は前日比2.17ドル(2.16%)安の98.31ドルで取引を終えた。

南米の降雨予期が強まっており、降雨が作物の成長見通しを改善できるため、20日の大豆先物価格は軟調に推移した。CBOT大豆先物3月限は前日比9.25セント(0.77%)安の1,187.25セントで引けた。隣のトウモロコシ先物市場の堅調さに下支えられ、20日の小麦先物価格は上伸した。CBOT小麦先物3月限は前日比4.00セント(0.66%)高の609.00セントで引けた。

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