ユーロ圏の格付け引き下げで金をはじめ商品相場は全面的に下落
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13日、米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は同日に複数のユーロ圏諸国の格付けを引き下げる見通しが報道されたことを受けて、ユーロドルが大幅に下落し、16ヶ月ぶりの安値をつけた。ユーロ安に伴い、ユーロを持っている投資筋はドル建て金に対して割高感が出たことから、金相場が圧迫されて下落した。最終的には、スポット金は前日比12.2ドル(0.74%)安の1,637.7ドルで終了した。スポット銀はスポット金の軟化につられて下落し、前日比0.61ドル(2.02%)安の29.64ドルで終了した。当日の取引終了後、S&Pはユーロ圏17カ国のうち9カ国の国債格付けを一斉に引き下げたほか、格付けの見通しを「ネガティブ」とした、と発表した。格付けが引き下げられた後、フランスは「ダブルAプラス」となり、最上位の格付けを失った。他に、スペインは「A」、イタリアは「BBBプラス」、オーストリアは「AAプラス」、ポルトガルは「BB」とした。S&Pは、欧州中央銀行(ECB)が緊急流動性対策を通じて市場の信認維持を図っていることは評価したものの、政府の対応については、「ユーロ圏において継続中のシステム上の緊張に完全に対処する上で不十分な可能性がある」と指摘した。債務危機に歯止めをかけるべく一段と強力な措置が打ち出されるかどうかは依然不透明となっている。今回の格下げはユーロの崩壊のリスクを含まない。
(1/16証券レポート から抜粋)
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