新発ドイツ国債が初のマイナス利回りに | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

新発ドイツ国債が初のマイナス利回りに

ドイツ政府が9日に行った6カ月国債の入札で落札の利回りがマイナス0.0122%となったことで話題となっております。昨年の12月からマイナス金利にはなっていましたがそれは既発の流通市場のことで、新発の入札では初めてのこととなります。


もちろんマイナス金利と言っても買い手が国に金利を払うというわけではなくて、満期が到来しても買い手が最初に支払った金額を回収できない価額で購入したということです。


ではなぜこのような状況が起きてしまうのでしょうか?


金融危機などが起きた際の投資家の心理としては資金を回収できないということを最も恐れています。多少のコスト程度は負担してでも安全な逃避先を探しています。今回はそれが安全なドイツ国債だったのです。銀行などに預けていると少ない金利はつくかもしれませんがその銀行自体が潰れて元本が回収できなくなる可能性があるからです。


財政危機が叫ばれている欧州の国の国債金利は上昇する一方ですが、安全な投資先であると見られているドイツには資金が集中するという欧州内での格差もどんどん広がっています。


いずれにしましてもマイナス金利の状態というのはまともな状態ではなく、昨今の欧州財政危機が深刻さを増していることだけは間違いないでしょう。


Tetsuya


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