好調な指標でリスク志向が高まりユーロが上昇
2012年1月3日の外国為替市場では、堅調な製造業関連指標が世界各地で発表され、リスク志向が高まり、未だくすぶる欧州債務問題への懸念をしのぎ、ユーロがドルに対して約1%上昇する要因となった。
今年最初の米国市場の取引日は、楽観的な基調で始まった。ドイツ12月の雇用統計の改善、米国、英国、中国の製造業関連統計が底堅い内容を示すなど、堅調な経済指標が相次いで発表され、株式市場の上昇と高利回り通貨の上昇につながった。この上昇を背景に、ユーロは、ドルに対して先週つけた15カ月ぶりの安値から、円に対しては11年ぶりの安値から上昇した。
しかし、世界市場を2年以上にわたり混乱させてきた問題は、水面下にとどまっている。イタリア国債利回りは警戒水域とされる7%近辺近くにとどまるとともに、スペインは、自国の財政赤字が以前の見通しを上回る可能性があると警告している。
ユーロはオーストラリアドルに対し複数年ぶりの安値に急落し、依然として欧州のあらゆる事柄が順調に進んでいないことを示唆した。一方、ユーロは、スイス国立銀行(中央銀行)がスイスフランの上限として設定した1ユーロ=1.20フランに対し、辛うじて0.015フラン上昇した。
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