中東情勢が経済に与える影響と、それに対する投資戦略を考えてみる③ | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

中東情勢が経済に与える影響と、それに対する投資戦略を考えてみる③

今は中東情勢の混乱などで、マーケットは明らかに混乱しています。「有事のドル買い」
という言葉があるように、大きな混乱の際は資金はドル・円・フランに向かう傾向があり
ます。特にドルに資金が向かう動きが顕著で、大きな要因は米国の年金マネーのリパトリ
(本国への資金還流)が大きく影響します。なぜ米国年金マネーがドルに向かうかと言え
ば、米国は彼らにとってホームマーケットであり、今回のように地政学リスクが取り沙汰
される場合、平たく言えば「逃げ帰って来る」状況です。ただ注意したいところで、その
マネーの動きに先んじて米株や米国債や米企業社債などに資金を振り向けても思うような
成果に結び付かないかもしれません。それは年金や投信のマネーは予め投資方針を決め、
自身の行動に大枠を付けているため、単発的な現象で安易に投資方針を変更する事は出来
ないのです。つまり、今は中東の台風に耐えるためにドルというシェルターに隠れている
状況です。言い換えるならば、この状況は、まだ本格的なリパトリとは言えないかも知れ
ません。本格的なリパトリが起こるには、一部の投資家が大きな打撃をこうむる必要があ
ります。それを目の当たりにして投資家のリスク回避志向、つまりリパトリが本格化すれ
ば米国債などの投資先に投資妙味が出てくると考えられます。




Ken