こんにちは。風邪をひきました。

早く治すべく部屋にこもってはいるものの、特段やることがないのでこの記事を書こうと思いました。


最近は通勤特急の乗車率を数えるのにハマっており、今回は実際の数値を元に255系撤退後の京葉線特急への懸念・混雑変化について自身の考えを書いていきます。よろしくお願いします。


  255系復帰の背景

背景をご存知の方は、この項はスキップしてください。次項より現在の乗車率を示します。


2024年3月改正でE257系・E259系に置き換えられ、定期運用からは撤退するはずだった255系ですが、改正が迫る同年2月に京葉線特急さざなみ・わかしおの一部列車で同年6月末まで使用されることが示されました(参考資料:http://www.jreu-chiba.jp/library/5ae7dc3ada3b1e50464226fd/65c850f8c523c325f79d5959.pdf)。

同車は製造から30年近くが経過し陳腐化が進んでいることから、昨年の651系のように無理にでも置き換えて廃車にしたい考えのようです。


当初、本改正では総武線特急しおさいを9・10両から5・6両に減車、京葉線特急さざなみ・わかしおの9・10両の列車を5両に減車する計画でしたが、房総特急の全車指定席化(=自由席廃止)、朝夕夜の京葉線快速・通勤快速の各駅停車格下げといった特急需要の高まりを勘案してか、京葉線特急の一部列車で減車の取り止め・増車対応が取られました。


2024年5月時点で255系が充当されている列車は以下の通りです。

・さざなみ3号(東京18:30→君津19:40)

・さざなみ6号(君津7:39→東京8:48)

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・わかしお3号(東京9:00→安房鴨川10:53)

・わかしお5号(東京10:00→安房鴨川11:59)

・わかしお9号(東京14:00→安房鴨川15:53)

・わかしお13号(東京18:00→勝浦19:30)

・わかしお15号(東京19:00→安房鴨川21:03)

・わかしお21号(東京22:00→上総一ノ宮23:03)


・わかしお6号(勝浦7:27→東京9:02)

・わかしお8号(安房鴨川7:39→東京9:35)

・わかしお12号(安房鴨川11:41→東京13:36)

・わかしお16号(安房鴨川15:42→東京17:34)

・わかしお18号(安房鴨川16:42→東京18:41)


ちなみに、わかしお2号(茂原6:08→東京7:08)はE257系10両に増車対応が取られています。


  現在の房総特急乗車率

本項では通勤特急の側面を持つ、平日朝上り・夜下りに限ってデータを示します。日中についてはデータがないので省きます<(_ _)>

実際は複数回計測したものもありますが、本記事では平均を取らず一つのデータのみを使用します。なお日によって乗車率が変動する可能性も十分にありますので、参考値としてご覧ください。


総武線特急「しおさい」(普通車)

【上り】2024年5月複数日計測

しおさい2号:99.6%(東京7:17着・6両)

しおさい4号:68.0%(東京7:43着・5両)

しおさい6号:100%(東京7:59着・6両)

しおさい8号:91.2%(東京9:34着・6両)


【下り】2024年4月25日(木)計測

しおさい7号  :96.9%(東京18:49発・6両)

しおさい9号  :77.1%(東京19:45発・6両)

しおさい11号:50.0%(東京20:45発・5両)

しおさい13号:62.6%(東京21:41発・6両)


本題とは少しズレますが、改正で予定通り減車されたしおさいの乗車率を先に示します。

朝はE259系6両充当の3列車、夜は主に7号が混雑します。4号と11号は新規設定列車ですが、他と比べると低い乗車率で留まっています。


京葉線特急「さざなみ」(普通車)

下線を引いている列車は6月末まで増車されている列車です。

【上り】2024年5月複数日計測

さざなみ2号:50.7%(東京6:57着・5両)

さざなみ4号:67.0%(東京8:12着・5両)

さざなみ6号:45.8%(東京8:48着・9両)


【下り】2024年4月25日(木)計測

さざなみ1号:38.6%(東京17:30発・5両)

さざなみ3号:40.0%(東京18:30発・9両)

さざなみ5号:65.7%(東京19:30発・5両)

さざなみ7号:52.0%(東京20:30発・5両)


さざなみは改正前から5両の列車が殆どでしたので、改正の影響はあまり受けていないように見受けられます。あるとすれば快速・通勤快速からの移動くらいでしょう。


京葉線特急「わかしお」(普通車)

下線を引いている列車は6月末まで増車されている列車です。

【上り】2024年5月複数日計測

わかしお2号:53.9%(東京7:08着・10両)

わかしお4号:58.8%(東京8:25着・5両)

わかしお6号:61.8%(東京9:02着・9両)

わかしお8号:54.8%(東京9:35着・9両)


【下り】2024年4月25日(木)計測

わかしお11号:61.8%(東京17:00発・5両)

わかしお13号:63.9%(東京18:00発・9両)

わかしお15号:63.7%(東京19:00発・9両)

わかしお17号:75.5%(東京20:00発・5両)

わかしお19号:92.5%(東京21:00発・5両)

わかしお21号:52.8%(東京22:00発・9両)


わかしおは朝より夕夜の方が乗車率が高くなっており、特に東京18・19時発の13・15号が人気になっています。

ここで19号だけ突出した数値になっていますが、どうやら木・金に乗車率が上がるようです。別週の月曜日に見た際は61.4%だったので、週終わりの特需かなと見ています^^;


ちなみに、朝の通勤快速のスジを使って新規設定された4号は概ね55〜65%の乗車率で推移しており、最ピーク帯運行の割に乗車率は微妙...と言ったところです。


  7月以降の懸念

現在増車されている列車たちも、7月以降は予定通り5両に減車される見込みであることがえきねっとから分かっています。


そして前項の中で、E257系に置き換わると乗車率が100%を超えてしまう列車があります。


わかしお13号・15号です。



両者とも乗車率は約64%となっていますが、これは普通車定員502人の255系における数値であり、乗車数に換算すると321人になります。

E257系5両の定員は306人であり、単純に置き換えると15人溢れてしまいます。


この溢れる15人はどこへ行くのか?そりゃ、立席特急か時間のかかる各駅停車しかありません...。



都心18・19時台の通勤特急は京葉線に限らず他路線でも人気が高く、常磐線・中央線では満席の列車も出るほどです。


現在はゆとりがあるわかしお13・15号も、7月以降は恒常的に満席になると思われます。デッキにも立ち客がちらほら現れるかもしれません。


またわかしお13・15号の他にも、2・6・8号のように減車により満席にはならずとも乗車率が90%近くになる可能性がある列車はいくつか存在します。


7月以降の減車により、ピーク帯だけでなくピーク帯以外の一部列車でも混むようになってしまうのではないかというのが、個人的な懸念です。


これまでゆとりがあった車内がいきなり満席近くまで混むようになれば、日常的に特急を使う利用者も辟易してしまいそうです。



24年改正は京葉線において全車指定席化・特急減車・快速及び通勤快速の格下げ、これら3つを同時にやってしまったことが悪手だと考えています。快速・通勤快速の利用者を利益が出る特急に誘導したいという魂胆はもはや丸見えですが、その特急のキャパが不十分なのはいただけません。


着席・速達需要を特急だけで賄えないのなら、昨年までのように快速・通勤快速といった別の選択肢を用意するか、特急のキャパを再度増やす必要があるように思います。


  結び


快速・通勤快速利用者に大鉈が振るわれた京葉線、7月には特急利用者にも鉈が振るわれることになりそうです。


255系の"本当の"撤退により、7月以降の京葉線特急の乗車率がどう変わっていくか、注視していきたいところです。




とりあえず6月までは、現行のデータ収集に勤しみます。最後までお読みいただきありがとうございました。