1.地球上の人口
私たち人類は今や、地球のあらゆる場所で生活していて、総人口は81億にも達するそうです。しかも、毎年7500万人ほども増加しているということです。先進諸国は人口減少あるいは停滞が始まって久しいにもかかわらす、かつての発展途上国がいまや、経済成長しながら人口を伸ばしているのでしょう。
それにしても、人口81億というのはどう見ても増えすぎです。最初にアフリカを出たホモ・サピエンスは、数万人、あるいは数千人だったという研究者もいます。それからすると、人類の増え方は異常です。それだけ、人類は地球資源を独占しているということですね。いまや、地球は、人類に食べつくされて、枯れてしまいそうなところまできています。
2.人類の進化
人類の故郷はアフリカです。人類への進化が始まるのは、700万年前だそうです。遺伝子分析の成果によると、そのころ、チンパンジーと人が分かれたようだということです。その後、多様な進化の過程を経ながら、さまざまな初期人類のグループが誕生します。いまでは、それらの進化の過程で誕生したグループを、私たちは、猿人、原人、旧人、あるいは新人などと分類しながら理解しています。そして最後に出現するのが、私たちの直接の祖先であるホモ・サピエンスというわけです。
私たちホモ・サピエンスは、30万年から20万年前ころに出現したと考えられています。そして、それ以来、遺伝子レベルではほとんど変化が見られないということです。今の私たちとそっくりの人々が、というか、きちんと教育すれば現代社会でサラリーマンにもなれる人々が、すでに数十万年前のアフリカで生活していたのです。もちろん、アフリカで暮らしていた初期のホモ・サピエンスはみんな、肌の色が濃い茶系の人々で、白人や黄色人などはいなかったはずです。つまり、肌の色に関しては、白色や黄色ではなく、濃い茶系の色が人類のオリジナルなのです。
3.ネアンデルタール人
ホモ・サピエンスに最も近い人々は、ネアンデルタール人ですが、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスが分かれたのが40万年ほど前だそうです。ネアンデルタール人もアフリカで生まれたのですが、その後、彼らもアフリカから出て、おもに、今のヨーロッパのほうに移動し、一部は中央アジアまで進出したようです。