1.友人の家庭でも

先日、友人のお宅に遊びに行って、おしゃべりしているうちに、ナビの話になりました。そのお宅のトイ・プードルは名前をリリイと言います。ナビとリリイは同じブリーダーなので、どこか似ているところがあります。リリイの場合は、ご主人がボスで、ご主人がいる時はいつもご主人にべったりとくっ付いています。ご主人と一緒にいる時にほかの家族がリリイに触ろうとすると、リリイは「フ―ッ」と声をあげて拒否します。家族の皆さんが認めているように、リリイのご主人愛は徹底しているのです。

 

とくに夜、リリイがご主人を守ろうとする忠誠心は半端ではないそうです。ご主人が寝ている傍を奥さんが通ろうとすると、横に寝ているリリイが、いまにも咬みつきそうな勢いで攻撃をしてくるそうです。いつもかいがいしく世話をしてやっている奥さんにまで攻撃するというのです。奥さんも、最初は驚いたそうです。奥さんも、リリイは寝ているご主人を守ろうとしているのだろうと理解していて、「犬はそういう性質があるらしいから、まあ、仕方ないか」という心境のようです。

 

 

2.情報の交換

それを前に聞いて知っていたので、「うちのナビも、寝ている妻を守ろうとして、私に攻撃するような態度をとるようになったよ」と話したら、「ナビも始まったんですか。いつも世話をしてあげているのにねえ」という返事が返ってきて、同じ境遇にいる者同士、慰めあいました。

 

奥さんの話によると、犬が本気になっているときに、それを無視して犬にちょっかいを出していると、だんだん昂じて、最後は家族でも咬むようになるということでした。

そうであれば、先日、ナビが私の手に口を当てても咬まなかったのは、ナビが最後の線を守ったからだと私は解釈したのですが、そうではなくて、まだ初期の段階だから咬まなかったのかもしれません。ナビも、回数が重なってくると咬みつくようになるのであれば、そこまで進まないように、私も気をつけなければなりません。私はまだ、ナビはどこまで行っても、私には咬みつかないのではないかと思っているのですが。

 

 

3.ナビとのより良いコミュニケーションのために

ナビが妻のほうになつくのは良いことだと思っていたのですが、妻になつくにつれて、妻を守ろうとするあまり、私のほうに攻撃を向けるようになるのは心外でした。私とナビとはお互いに気心が知れた親しい関係だと考えていたので、驚きでもありました。

 

今回の教訓は、飼い犬をあまりに擬人化して理解するのは誤解のもとであり、お互いにとっても良くないことだと気づかされたことです。ナビは人間ではなく、人間とは異なる動物であるということを踏まえて付き合っていくことが必要ではないかと感じました。

 

 

4.私はナビに片思い?

そうはいっても、私と二人でいる時のナビは、私に甘えて膝に乗ってきますし、おもちゃを持ってきて遊びに誘いますし、私がベッドに入れば、ナビも私のベッドに上がってきて添い寝をしますし、私が何か作業をしているときは、いつも自分のベッドから私の動きを観察していますし、じつに可愛いやつなのです。私はナビによってずいぶん癒されています。私はナビに片思いしているのでしょうか。