錦川とことこディープ未成線めぐりで騒ぐ大きなお友達
「次は私鉄完乗やね」と言われますが、狙っていません。
一方で、未乗路線に積極的に乗りたいのはもちろんだとも。
4月15日、16日で可部線および錦川鉄道に乗ってきたのですが、そのうち錦川鉄道について書きます。
可部線は純情な完乗の更新が目的で行きました。こちらについては、いずれどこぞでお披露目します(紙媒体の可能性が8割。残念なことになったら、ここにしたためますね^^)。
錦川鉄道は岩国の2駅隣である川西から終点錦町(にしきちょう)をつなぐ全長32.3キロの第三セクター鉄道で、旧国鉄岩日線(岩国の「岩」と島根県にある日原駅の「日」)にあたります。
車両は第三セクター鉄道でおなじみ、新潟トランシスの軽快気動車が採用されているのですが、内装(含トイレ)が木目調に仕上がっていて、それだけで新鮮味がありました。これいいですね。トイレも内装がちょっと違うだけで、随分雰囲気違いますよ!
色合いで随分イメージ変わるものだ。
ずっと右手に錦川。
終点の錦町に到着したのちは、さらに別の乗り物に乗りました。
その名も「とことこトレイン」。
ただこれ、まったくもって鉄道でもなんでもなくて、ゴムタイヤの遊覧車です。
ならばなぜトレインなのか。
旧国鉄岩日線は、その名に「日」を冠していることもあり、日原まで「岩日北線」としてつなげる予定で絶賛工事中でしたが、昭和55年にそれが凍結となりました。
現在、完成した路盤のうち錦町から約6キロ分、雙津峡温泉(そうづきょうおんせん)までは「岩日北線記念公園」として整備されており、とことこトレインというのは、その6キロを走っているのです。
つまり、当該とことこに乗るだけで未成線めぐりができてしまうというわけです。おいしい! おいしすぎる!
もっとも、お客さんのほとんどは「未成線見学したい」という欲望にまみれた大きいお友達ではなく、当該とことこを今ある形で楽しみたいファミリー層ばかりでしたけどね。
ちなみに、なんでこんなに私がやたら説明をだらだら書いているかというと、当該とことこトレインがめちゃくちゃ面白かったからです。詳細は写真でどうぞ。
錦川鉄道の終点、錦町駅からとことこトレイン乗り場へは歩いて3分ほど。
愛知万博で「グローバル・トラム」として活躍した電気自
とことこトレインの車窓。もしかしたらここには駅があった
未成線トンネル。地元の人たちによる蛍光石アート。ここ
終点の雙津峡温泉では、いつものようにお風呂タイムが入ります。
オフロード! 寒いギャグです。
「憩の家」というデイサービス施設のような名前の日帰り温泉に入り、併設されてるお食事どころでヤマメと地元の豚肉鉄板焼きを食らいました。
ヤマメちゃん!
この後、豚肉とおじさんが出会う。
さて、ここでおじさんが登場します。
これうめえな! と豚肉を食べていたところ、施設の1番えらいんじゃないかと思われるおじさんが突然現れて、「この鉄板焼きはね、こういう食べ方もおいしいんだよ」と言い、おもむろに鉄板上の豚肉に醤油を掛けました(醤油はおじさんがどっかから持ってきた)。
確かにおいしかったので全然構わないのですが、もしも当方が「醤油苦手なんですけど」とかだったら、ちょっと悲しい思い出になってるところでしたね。
おじさんはどうも暇だったようで、「帰りもとことこトレイン? 送迎バスあるよ」と言ってくれました。
ただ、とことこトレイン乗り場は目の前で、送っていただくほどではなかったため、丁寧にお断りしてしまいました。
なお、この地域は蛍が生息しているそうで、おじさんいわく「錦パレス(憩の家の並びにある温泉宿泊施設で、おそらく憩の家とお仲間関係)に泊まったら、毎晩でも蛍の生息地に案内するよ」とのことでした。
蛍の季節に錦パレスに宿泊するというのは大変魅力的ですし、おじさんに案内してもらったほうが、たくさん蛍見られておもしろそうなんですけど、そんな何泊もすることはできないと思います。
風呂とごはんという、いつものコースを堪能したふくよかな体は、再びのとことこトレインと錦川鉄道で岩国市内まで運ばれ、西岩国で降ろされました。
なぜ西岩国で下車したかは写真参照ください。
初めての西岩国駅。
そして錦帯橋を見学し、橋の袂にあるソフトクリーム屋に20分並ぶという珍しい行動にでたのち、岩国錦帯橋空港から羽田空港に戻って旅行は終わりました。
錦帯橋のソフトクリーム屋「小次郎商店」に並ぶ人たち。
チーズソフトクリームにチョコレートソースのトッピング
いわずと知れた錦帯橋。
まだまだきれいな岩国錦帯橋空港からさようなら。
1泊旅行なうえに、広島空港で始まり岩国錦帯橋空港で終わるという、日数的にも移動距離的にも短い旅行でしたが、下手な3泊とか4泊の旅行よりも充実し過ぎていたように思われます。
それは乗った箇所も訪れた場所も少ない一方で、それぞれの場所で十分に時間をとっていたからからでしょう。
確かに「乗った路線数や距離数」と「旅行の充実度」が比例関係にあった時期もありました。
しかし、「たくさん乗ったこと」というのは、記録に残れども思い出にはなりにくいです。
私の場合は目標をつくってしまうと、それにのめりこんでしまうきらいがあり、「私鉄完乗」を目標にすることで、「たくさん効率よく1日で回ろう」旅行が始まってしまうことは火を見るより明らかです。
執筆の方向性との兼ね合い、そして何より「楽しいかどうか」という観点から考えると、今後も今回のような旅行を続けていくことになりそうです。