ヒュー・グラントはなぜ「パディントン2」で自分をモデルにした「落ち目の二枚目俳優 | KEIの話題満載ブログ

KEIの話題満載ブログ

便利なもの、面白いもの、面白い動画、芸能情報等をお伝えします。

ご機嫌いかがですか。 今日も見てくれてハッピーであります。 毎日びっくりするようなことが起きますね。 本日もブログも更新しますよ

 熊のパディントンが活躍する映画「パディントン2」(ポール・キング監督、英仏合作)で、英国の二枚目俳優、ヒュー・グラント(57)が「落ち目の二枚目俳優」を熱演して話題になっている。なんとこの「落ち目俳優」、グラントを想定したいわゆる“あて書き”なのだという。なぜ、このような失礼な出演依頼を受諾したのか本人に聞いた。

■モテモテで子煩悩

 グラントは、「ラブコメの帝王」の異名で、一世を風靡(ふうび)した俳優だ。私生活でも独身主義を貫き、さまざまな女性と浮名を流し、隠し子騒動を起こしたり、同時期に2人の女性を妊娠させたことが発覚したり。モテモテの話題に事欠いたことがない。奔放かつ天衣無縫な生き方が高じて、買春や暴行などの疑いで警察のお世話になったことまで。

 そんな彼も今や4人の子供の父親となり、大変な子煩悩として知られるようになった。1月7日(現地時間)の「第75回ゴールデングローブ賞」授賞式では、交際中のスウェーデンのテレビプロデューサーで、大きなおなかのアナ・エバーステインと仲むつまじくレッドカーペットを歩く様子を見せ、海外メディア各紙が報じた。

 ちなみに、おなかの中の子供は、2人にとって3人目。すでに5歳の息子と2歳の娘をもうけている。またグラントには、元恋人で中国系女優、ティンラン・ホンとの間に、6歳の娘と5歳の息子がいる。つまり、年内にグラントは5人の子供の父親となる。

■児童文学の実写映画で悪役に

 そんな二枚目俳優、グラントが大胆なイメージチェンジを図ったと話題なのが、公開中の「パディントン2」だ。

 「僕が演じた役はブキャナンという悪役。普段の僕のイメージとかなりかけ離れています。でも、子供を持つ女性ならば、絶対にブキャナン、そしてこの映画を気に入ってくれるはずです」

 8年ぶりに来日したグラントから、まずは日本の女性ファンへのメッセージだ。

 子供たちからの絶対的な支持については、疑いようがないようだ。

 「僕の知る限り、この映画を見て気に入ってくれなかった子供は基本的にはいません」

 ただ、世界中でたった1人、懐疑的な子供がいたという。

 「僕の息子です。理由を尋ねても『なぜ、パパはそんなに映画に出ずっぱりなの?』としか言ってなかったけれど」

 どうやら大胆なイメチェンにいちばん戸惑ったのは、グラントの息子だったようだ。

■パディントンとは

 「パディントン」は英国を代表する児童文学作品。1958年に第1作が出版された後、世界40カ国以上で翻訳され3500万部以上を売り上げるなど、世界的な人気を誇る。その実写映画化の第2弾が今回の作品だ。

 グラントの役どころは主人公パディントンと激しく敵対する悪役、フェニックス・ブキャナン。マジックを得意とする自意識過剰な落ち目の俳優役は、劇中パディントンを食ってしまうほど印象的だ。

 《ペルーのジャングルからロンドンへ移住した小さな熊のパディントン(声・ベン・ウィショー)。心優しいブラウン(ヒュー・ボネビル)一家と幸せに暮らし、今では地域の人気者となった。ある日、骨董(こっとう)屋でロンドンの街を再現した飛び出す絵本を見つけ、大好きなルーシーおばさんの100歳の誕生プレゼントに購入を決意。アルバイトに精を出していた。だが、絵本は何者かに盗まれ、犯人と勘違いされたパディントンは窃盗容疑で警察に逮捕されてしまう》

 さて、グラント。喜劇役者顔負けの三枚目役を引き受けたのは、なぜか。監督は、非常に緊張しながら依頼したという。

 「監督は僕を想定して脚本を書いたというから、脚本を送ってもらった。手紙が添えられていた。こんな内容だった。『ぜひやってもらいたい役がある。かつて有名だったけれど、今は落ち目で、すごくナルシストな役を演じてほしいんだ』とね。正直言って傷つきました」

 乗り気ではなかった。が、脚本を読み込むうちに考えが変わった。

 「すごく面白いキャラクターだ、と。そもそもユーモアに満ち、センチメンタルに陥り過ぎず、しかし感動的に仕上げるのは難しいのに、1作目は、それを見事にクリアしていた。実を言うと、僕は俳優のくせに演技するのが大嫌い。でも、この第2作では存分に楽しませてもらいました」

 確かに、喜々として三枚目を演じる姿が印象的だ。

 「悪役を演じるときは、彼の内なる葛藤を見つけなければならない。役者がそれを自覚して演じると、観客はその葛藤の存在に気づいて、たとえ悪役にでも共感してくれるからです。ブキャナンは悪役ですが、愛すべき人物ですよね。圧巻は、ラストにある場所で見せるダンスでしょうね。この場面こそ、作品の核となる部分を表現しています」

■新たな挑戦

 グラントは、この映画以外でも俳優として新機軸を打ち出している。今年5月から英国「BBC One」の新ミニシリーズ「ア・ベリー・イングリッシュ・スキャンダル(原題)」に出演し、同性の元恋人同士の役を演じた。

 「実は元恋人役がパディントンの声を担当したベン・ウィショー。どうも変な気持ちが続くと思っていたら、パディントンと愛を交わしていた感覚に陥ってたせいでしょうね」(文化部 高橋天地)

 ●ヒュー・グラント(Hugh Grant)  1960年9月9日、英ロンドン生まれ。オックスフォード大に在学中、英文学を学ぶ傍ら、俳優のキャリアをスタート。卒業後、演劇、テレビ、映画で活躍。「モーリス」(87年)でベネチア国際映画祭で男優賞を受賞し、スターダムにのし上がった。「フォー・ウェディング」(94年)で、ゴールデングローブ賞・主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)と英国アカデミー賞・主演男優賞を受賞。このほか「ノッティングヒルの恋人」(99年)や「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001年)など多くのロマンティック・コメディで活躍。