従業員のモチベーションが上がらず、毎日同じことの繰り返しで、生産性が上がらないといった、ジレンマに苛まれる時ってありますよね。

そんな時は、評価制度の新たな構築や見直しをしてみましょう。人は、自分のやったことに対する正当かつ妥当な評価を受けた時、納得し喜びを感じますよね。

そうすると、きっと生産性の向上に結び付けることができます。

それは、従業員のやる気を引き出し、従業員のモチベーションを高く保つことが出きる。従業員一人一人が、自主的に目的を持って仕事に取り組むようになる。その上に、一つの仕事をやり終えたという達成感をも従業員に感じてもらうことができる。それを契機として、更に高みに行きたいという従業員の欲求が生じることになります。従業員自身が、自分の成長を実感することができるのです。それは、仕事に対する意欲の向上につながり、従業員が次のステップに進むための動機づけとなる。仕事に前向きに取り組むことができ、好循環を生み出すことになります。その結果として、生産性の向上につながっていくようになるからです。

でも、評価制度を作っただけ・見直しただけでは駄目ですよ。絵に描いた餅になってしまいます。あなた(社長)が、あなた(社長)自身の会社の進むべき方向・なりたい姿を、あなた(社長)自身が身をもって従業員一人一人に示していくことが、重要なのです。従業員が共感を持ってくれることが大切になるのです。従業員一人一人が成長していくことが、従業員自身そして周りの人たちを、幸福にすることを理解してもらうこと。それがひいては、会社を成長させることになります。そしてその原動力は、従業員個々人の成長にあるのです。評価制度を作る・見直す際には、従業員と共に、納得のできるものにすることが大切なポイントです。そして更には、こうして出来上がった評価制度を上手く活用して、従業員個々人のレベルに応じたPDCAを回していって欲しいと思います。その改善が個々人の成長につながり、生産性の向上に結び付いていきます。

  私のサラリーマン時代の話ですが、私は、機械部品を扱う製造業で働いていました。そこでは、年度初めに1年間の自分がやるべきことを申告して、1年間の仕事を始めていました。勿論、年度途中でのフォロー面談などもあり、自分が決めた1年間の仕事の進捗具合などを、上司に相談し話し合っていたのです。この評価制度の場合、自分のレベルに応じた目標が定められていて、その目標を達成するにはどうすればいいのかを、自分で考えて申告するというものでした。自分で決めた目標なので、目的がはっきりとしていて、自分のモチベーションを保つことができ、やる気にもつながっていました。自分自身でも、目標の進捗具合が芳しくない時には、PDCAを回して現状を見直すなど取り組んでいました。一方で現場での活動にもこの考え方が取り入れられていて、個々人の目標は勿論のこと、部署単位での目標というものも定められていて、現場ではQC活動などが活発に行われていました。その結果として、残業時間の減少や現場での生産性の向上が、図られていました。

  最後になりますが、従業員のモチベーション・やる気が保てず、生産性が上がらないといったお悩みをお抱えの、町工場の経営者の皆様、そんな時には、従業員の成果を正当かつ妥当に評価するべく、評価制度の構築・見直しをしてみましょう。きっと工場の生産性に寄与することができますよ。人は、自分の成果に対して、正当でかつ妥当性のある誰が見ても納得のできる評価を受けた時、更なる高みに行きたいと思うものです。自己改善・仕事環境の改善によって、工場全体の生産性のアップにつなげましょう。