読者の皆さんは、「万引き家族」を鑑賞しましたか?
この作品は、第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール賞に輝いている。
2018年には、高齢者所在不明問題や万引きで生計を立てる家族など、実際に日本で起きた事件から着想を得て『万引き家族』を制作。
この作品で第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルム・ドールを受賞した。
日本人監督としては、『地獄門』の衣笠貞之助、『影武者』の黒澤明、『楢山節考』と『うなぎ』の今村昌平に続き、史上4人目、21年ぶりの受賞となった。
パルムドール受賞により国内でも興行収入46億を超える大ヒットを記録すると、多くの注目を集めることとなる。
また、当時の林芳正文部科学大臣は、「大変喜ばしく誇らしい。文科省に来てもらえないだろうか」と祝意の言葉を述べていた。ところが、是枝裕和監督は、この林芳正文部科学大臣の省庁への招きの言葉を断ってしまう。
是枝監督は、大臣の招待をどのように答えたのか。様々な問題を含んでいるが、これを振り返ってみたい。
「映画がかつて国益や国策と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような平時においても公権力とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています」と。
第1の疑問、公権力とは誰の事なのか。
公権力とは政府の事である。この政府とは国民を代表した存在である。ゆえに公権力と距離を保つというのは、国民の祝意を拒否するということだ。まったく、是枝監督は思い上がりも甚だしい。
第2の疑問、映画はかつて不幸を招いたと彼はいう。いったい何が不幸だったのか。冗談ではない。是枝監督は、戦前はすべてが不幸だったという。戦後のGHQの意見そのままである。戦前=悪というがその認識は完全に誤っているのだ。是枝監督は、日本の歴史についてまったく無知である。よく映画監督が務まっているものだ。
第3の疑問、是枝監督は、国民の税金を援用して「万引き家族」を完成させた。なのに国民・公権力には祝意を拒否している。それは、国民への裏切り行為ではあるまいか。しかも「文化芸術振興費補助金」から2,000万円の支援を受けているのである。
カンヌ映画祭は、フランス政府の主催で始まった映画祭である。是枝監督は、フランス政府には尻尾を振り、日本政府の申し出には無下に断った。所詮、彼は左翼かぶれの小人物に過ぎないのだ。