「生活倉庫」を起業した「堀之内久一郎」氏の奇跡
堀之内九一郎氏は、TV番組「マネーの虎」への出演で一躍注目を浴びた。
堀之内氏は、1947年生まれで鹿児島県鹿屋市出身である。
全国にリサイクルショップ「創庫生活館」を展開。創庫生活館は、ピーク時にはFC加盟店158店舗,直営店32店舗に及んだ。
「マネーの虎」終了後は、東京12チャンネルの「カンブリア宮殿」に出演。そこでは、“ホームレスから年商120億円の社長になった男、堀之内九一郎”として、次のように取り上げられている。
「カンブリア宮殿」-ホームレスから年商120億円の社長になった男
ホームレスから年商120億円の社長になった男、堀之内九一郎。
総合リサイクルショップ大手「生活創庫」社長である。
事業を起こしては倒産や廃業を繰り返し、36歳の時に車で夜逃げする。浜松でホームレス生活を始めた。
町のゴミ集積場に、まだ使える家具や家電が大量に捨てられていることに気づき、拾って修理して売った。
“ゴミ”が、“金”になる。そう気づいた堀之内はリサイクルショップを始め、今では全国に185店舗をもち、グループ全体で年商120億円を稼ぐまでになった。
“ゴミ”を掃除・修理して“商品”に変える巨大な物流センター。
在庫を抱えないよう店舗同士で商品を回す、業界初の社内オークション制度や、さらに「モノを大事にする」という信念で、徹底的に無駄を省き、利益を出すシステムを作り上げた。
「中古屋をしていると社会が見える」と言う堀之内は、近年の日本のモノ作りに憤りを感じている。
実は今、リサイクルショップに溢れているのは、古くて良い“アンティーク”ではなく、大量生産された“安物”ばかりだ。
「良いモノを長く使うのでなく、安いモノをどんどん使い捨てている。モノを作る企業とモノを捨てる消費者、それぞれに責任があるのではないか」と堀之内は語る。
19歳で父の後を継いで工場経営を背負った彼だったが、失敗してしまう。
その後、40余りの職を転々とし、起業、倒産を繰り返し、借金まみれとなった彼は当時結婚していた女房&子供を捨てて鹿児島から浜松へ夜逃げをする。
「どうして浜松だったんですか?」と質問する村上龍。堀之内氏いわく、「たまたま所持金が尽きたのが浜松だったんです」と。
その浜松で彼の七転び八起きの人生がスタートする。金も寝る所も無い彼は、夜な夜なゴミ置き場に出向き、捨てられている物を物色し自分の寝床へと 持ち帰る。
小池栄子が聞いた。「恥ずかしくなかったんですか?」、彼は答えた。「そりゃ恥ずかしいですよ。夜中にゴミ置き場に行って、右見て、左見てってやって人目を気にしながら持ってくるんですから」
ところが、あろうことか2013/5にその「創庫生活館」が倒産した。
「創庫生活館習志野店」が店じまいしたのである。“どうしたのだろう”といぶかっていたのだが,今年5月に倒産していたのであった。負債総額は約45億円という。
創庫生活館は,最盛期の2009年8月期には年商約27億円をあげたが、同業者との競合から不採算店も目立ち始めたことで、近年ではスクラップ&ビルドを行いつつ、直営店は採算の取れる店舗に絞り込んできた。このため年商は減少傾向をたどり、2012年8月期では約10億円にまで落ち込んでいた。
こうした状況に加え,2009年1月には総額約5億円を投資し本社移転を実施したことで負債が膨み,資金繰りも急激に悪化し,倒産に至った模様である。なお、創庫生活館は2013年(平成25年) 2月27日に 株式会社リハンズ)に債務以外をすべて譲渡され,従業員の雇用も継続している。
転んでもただは起きぬ男である。