海洋冒険家「白石康次郎」の奇跡 | ブロッコリーな日々

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アイドルマート下花店店長の落書き

白石康次郎は、日本の海洋冒険家である。神奈川県鎌倉市の出身。

ヨットで単独世界1周を4度経験している(2021年2月15日現在)。

DMG森精機株式会社が設立した日本初のプロ外洋セーリングチーム”DMG MORI SAILING TEAM”にてスキッパーを務め、単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ 2020-2021」にてアジア勢初となる完走を果たした。

 

次回大会の「ヴァンデ・グローブ 2024-2025」への出場も表明しており、2022年から欧州を拠点に予選レースへの出場を予定している。

 

2021年は、「ヴァンデ・グローブ 2020-2021」に出場したヨット、”DMG MORI Global One”を日本国内へと持ち帰り、横浜、神戸、愛知で多くの方に触れあってもらうキャンペーンを実施予定である。

1986年、少年時代に船で海を渡るという夢を抱き、機関士を目指し神奈川県立三崎水産高等学校(現:神奈川県立海洋科学高等学校)へ入学。しかし、在学中に第一回単独世界一周レース(BOCレース)で日本人の多田雄幸が優勝したとのニュースを見て、自分もヨットで世界一周をしたいと思い立った。東京駅まで行って電話帳で番号を調べて自宅まで押しかけ弟子入りをし、レースをサポートしながら修行を積んだ。

 

多田の船を受け継いで<スピリットオブユーコー>と名付け、26歳の時、最年少(当時)で単独無寄港世界一周航海を成し遂げた(1993-94)。その後、現在までに合計で四度の世界一周を経験している。その他数々のアドヴェンチャーレースでも活躍している海洋冒険家である。

 

2016年11月6日、フランスからスタートする世界一過酷なヨットレースとされるヴァンデ・グローブへ出場した。アジアからの初出場[2]となったが、レーススタートから約1か月後の南アフリカ沖でディスマスト(マストの折損)[3]。 レース続行が不可能な状態になり、南アフリカへと寄港しリタイヤをした[4]

2017年には、「ヴァンデ・グローブ」に参戦したヨット<Spirit of yukoh Ⅳ>を日本へと輸送。神奈川県横須賀市にある”シティマリーナヴェラシス”をホームポートにし、世界の舞台で活躍した名艇で日本各地を巡り、全国の子供たちに海洋教育プログラムを実施した。また、TBS”日立世界ふしぎ発見!”の企画では、<Spirit of yukoh Ⅳ>で小笠原諸島へも航海した。

 

2018年10月30日、工作機械の製造・販売を行っているDMG森精機株式会社が、日本初のプロ外洋セーリングチーム”DMG MORI SAILING TEAM”設立記者会見を行い、2020年に行われる第9回「ヴァンデ・グローブ」への挑戦と、白石康次郎が同チームのスキッパーを務める事を発表した。また、挑戦するヨットは、現在の外洋ヨットレースの最新型であるIMOCA60のフォイル艇を建造する事も発表された。白石康次郎にとって初めての新艇となり、「僕は燃えています!皆さんに喜んでもらえるような走りを見せます」と高ぶる気持ちを語った。

 

2019年5月頃、万全を期すために健康診断を受けたところ、CTスキャンで上行大動脈瘤が発覚した。

手術は成功したものの約半年間トレーニングも満足にできない日々を過ごすことになった。

 

2019年9月に念願の新艇<DMG MORI Global one>が完成し、”DMG MORI SAILING TEAM”がベース地としているフランスに北西部の港町ロリアンで、進水式を行った。

 

2020年11月の「ヴァンデ・グローブ」出場権を獲得するために、予選レースとなる二つの大西洋横断ヨットレース「The Transat CIC」、「Transat NY-Vendee」に出場を予定していたが、世界的なCOVID-19の流行により、いずれのレースも中止となった。

 

7月、予選レースの位置づけとして新たに新設された「VENDÉE-ARCTIQUE-LES SABLES D’OLONNE」に出場し、10位でフィニッシュした。このレースに完走したことで「ヴァンデ・グローブ」出場権を獲得したという。

 

海洋冒険家としての活動以外にも、『嵐を乗り越える子供たちを育てる』、『子供たちの逞しさを育てる』をテーマに、子供達と海や森で自然を学習する体験プログラム「海洋塾」の開催や、「小学生のための世界自然遺産プロジェクト(ユネスコキッズ)」のプロジェクトリーダーを歴任している。

 

また、児童養護施設への支援活動にも長年従事しており、2014、2015年と高校生たちと共に、逗子-伊豆大島間を1泊2日で往復航海するプログラム「大島チャレンジ!」を実現するなど、子供達に自然の尊さと「夢」の大切さを伝える活動に積極的に取り組んでいる。

 

彼の座右の銘は、『天如水!』である。偉大な人物は大リーグで活躍する大谷翔平だけではない。