映画・舞台「ザ・オーディエンス」を観て英国王室を知る
2013年製作/158分/PG12/イギリス
原題:National Theatre Live: The Audience
配給:カルチャヴィル
舞台の「ザ・オーディエンス」
イギリス国立劇場ロイヤル・ナショナル・シアターが、厳選した名舞台の数々をデジタル映像化してスクリーンで公開するプロジェクト「ナショナル・シアター・ライブ」の日本公開作品第3弾だ。
イギリス女王エリザベス2世と歴代総理大臣たちとの謁見で繰りひろげられるドラマを描いた「ザ・オーディエンス」を上映した。映画「クィーン」でエリザベス2世を演じアカデミー主演女優賞を獲得した名女優ヘレン・ミレンが、再び同役を熱演。
同じく「クィーン」のピーター・モーガンによる脚本をもとに、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」の名匠スティーブン・ダルドリーが演出を担当した。
作品は、イギリスの近代史の知識が無いと人物や会話の内容は楽しめないと思う。
イギリスへの留学経験があれば別だが、何度見直しても難解だ。とても一筋縄にはいかない。
スパイ映画の007だけを観てイギリスを知った気になってはいけない。
オーディエンスは、英国首相がバッキンガム宮殿を訪れて、女王に謁見を行う毎週火曜日に設定されている公式行事である。鉄の女サッチャー首相とエリザベス女王の謁見では、南アフリカのアパルトヘイト政策をめぐって両者が激しく言い争ったこともある。
日本の皇室では想像もできないことだ。
象徴天皇を憲法で規定したのは占領国のアメリカだが、現在でもいびつな形で生きている。
やれやれ、どこへ行く日本。