絶望的な貧困生活を根性で跳ね返す---「シンデレラ・マン」と称賛されたボクサー | ブロッコリーな日々

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アイドルマート下花店店長の落書き

絶望的な貧困生活を根性で跳ね返す

---「シンデレラ・マン」と称賛されたボクサー

絶望的な貧困生活を根性で跳ね返したばかりか、奇跡の王座挑戦までを果たし、チャンピオンとなった極貧失業者。

人々は彼をこう呼んだ---「シンデレラ・マン」

 

実在した伝説のボクサーの名は「ジェームス・ブラドッグ」1905年にニューヨークで生まれたアイルランド系アメリカ人である。

1926年にプロライセンスを取得する。強い右パンチを武器として頭角を現し、将来を期待された。

 

ところが1929年の株式大暴落・世界大恐慌と歩調を合わせるかのように、ブラドッグ自身も勝てなくなってしまう。

すでに結婚して子供もいた彼は、港湾労働などの日雇い労働をして生活費を稼いだ。そして全力で家族を守り抜いた。

 

だが、決してチャンピオンになる夢を捨てなかった。「いつか再びリングに上がる。

そして勝つのだ」貧しい暮らしを続けていても、心の中まで貧しくはなかった。心はすでにチャンピンであった。

そんな折りも折り、彼に「消化試合」のオファーがくる。1934年のことであった。彼はこの千載一遇のチャンスをものにするのだ。

そして世界王座に挑戦することになった。その運命のタイトルマッチは1935年6月13日のニューヨーク、ロングアイランドのリングであった。

 

チャンピオンは「マックス・ベアー」であった。ブラドッグの勝利を予想した人は誰もいなかったのだ。

起こるはずのない「番狂わせ」であった。それは、大恐慌にあえぐ大衆を熱狂させたのだ。

 

この物語は「ラッセル・クロウ」主演で映画化された。