エロ・グロ漫画は、なぜヒットしたのか
---背景を社会学的に読み解く
画像は「進撃の達人」
画像は映画「寄生獣」
詳細は、追って検証していくが、結論から述べることにする。
背景にあるのは、「潔癖すぎる社会」がある。
昭和30年代、子供たちは友達と野山を駆け回り、時には取っ組み合いの喧嘩もやった。
泥まみれで遊んだり、ミミズを捕まえて、鮒釣りのエサにした。それも普通にできる自然が広がっていた。
令和時代になって、喧嘩はしなくなり、他人や自分の痛みを知ったりする機会が失われている。
社会全体からグロいことが消えてしまったのだ。
大人になる段階で、どの子供でも少しは親に反抗したり、やんちゃなこともする。
ところが、今では、反抗期をまったく経験しないで大人になる子も多くなったのだ。
自ら体験して感じたい、味わいたいと願うのが普通の人間である。これを専門語で「身体性」と呼ぶ。
その欲求を満たしてくれるのが、アニメや映画、あるいはゲームなのである。
親の立場では心配になるだろう。だが、これらを子供から遠ざけてはいけないのだ。
子供たちは、グロテスクに触れることで、大人になってから遅すぎた「身体性」を体感している。
攻撃的でグロテスクなアニメやゲームに惹かれるのは、その子が心の中に攻撃性や痛みへの欠乏感を溜め込んでいる証拠なのだ。
「また、ゲームばかりやって」と、頭ごなしに叱るのは、親のあなたの心には「身体性」への渇望が隠されていると思う。。

