起業家は無から有(資本金)を生み出す
---1億円をアイデアだけで創り出した孫正義の行動力
孫正義は、カリフォルニア大学バークレー校に留学する。
彼には、大きな野心があった。巨大企業群を立ち上げるという、夢のような目標があった。
現在では、その目標はほとんど成功した。
大学生の彼には、アイデアはうなるほどあった。ないのはお金だけであった。
当時、彼は日本からゲーム機を輸入して米国内で売りさばいたのだ。
もう尋常な人ではない。彼は、大学の友人から「君はクレージーだ」と、云われたそうだ。それぐらいに勉強に没頭したからである。
ある日、小型電卓を使っていて閃いた。この電卓から声が出れば、便利なんだが。さらに、孫正義は、音声機能付き翻訳機の発明をする。
特許のために試作機を作らないといけない。実行力では誰にも負けない性分だった。
幸いバークレー校には、優秀な学生が揃っていた。技術系学生に一人ずつ説得していく。すぐに賛同者が集まってきた。
発足させたプロジェクトチームを前に、彼はこう説いた。
「私には、今は、お金がありません。ですから、皆さん、成功報酬で取り掛かってください。試作機ができたら、そのライセンスは、
私が、必ず売ってきます」
日本のメーカーがその権利を買い取ってくれた。シャープであった。シャープは1億円を支払ったという。
なお、メッセージ表示付きのポケットベルを考えたのは孫正義である。。