狂気の映画監督「時計じかけのオレンジ」
---暴力描写、非日常の日常への洞察
『時計じかけのオレンジ』 (A CLOCKWORK ORANGE)は、1972年公開のアメリカ映画。
1962年に発表されたイギリスの作家アンソニー・バージェスの同名小説をスタンリー・キューブリック監督が映画化した作品だ。
公開当時から過激な暴力描写が賛否両論を呼び起こすに至った。
物議をかもした『時計じかけのオレンジ』に触発され、犯罪に走る若者たちが続出する。
その責任を問われたキューブリックは、反論する。
「芸術家は、作品の芸術性にだけ責任を持てばよい」
キューブリック監督は、「人間の生のカオス」をあるがままに祝福するのが芸術だと考えていた。
そのため人間の残酷な本性と向き合った作品を撮り続けたのだ。
それも、映画の一つの役割だと云えるだろう。