無期限謹慎すべきは”吉本興業”では?
---断罪されないブラック企業
今回、所属芸人11名の不祥事が発覚した吉本興業。
お笑い界のガリバーだが、ブラックもブラック真っ黒けの”どす黒企業”だった。
あろうことか吉本興業では、所属芸人と契約書も交わしていないという。
それで謹慎処分などとはおこがましい。何かが狂っていると思うのは、店長の私だけであろうか。
「お笑い」というもの幾分かの狂気を含むものだが、吉本興業は狂気そのものではあるまいか。
所属芸人6,000人という。よく経営が成り立つものだと感心していたのだが、なるほど、無報酬の芸人が大多数に上るのだ。
これでは、芸人による暴動が起きるだろう。だが、暴動やストなど今までに聞いたこともない。
それは、成功すれば、年収1億や2億円など夢のような大金をつかめるからだ。
芸人たちは、その永遠にやって来ない「明日の夢実現」を期待してバイトに明け暮れている。
これこそ吉本興業の構造的問題なのだ。彼らは、バイトのことを「職内」と隠語で云いあう。
暴力団や詐欺集団からの闇営業を請けてはいけない、と吉本興業は内規に定める。
それを暗黙に奨励しているのはどこの誰なのか。いや、芸人をその暗闇に追い込んでいるのはどこの誰なのか。
不祥事芸人を処分する前に、吉本興業自ら襟を正す必要があるだろう。
自浄努力をたゆまずに続けて欲しい。そうでなければ関西からお笑いが消えてしまう。
決して「笑える」話ではない。
北野たけしは、「所属芸人への最低補償を行うべきだ」と発言している。
それでは、6,000人もの芸人を抱えることができない、というのであれば思い切って少数精鋭に営業方針を切り替えるべきだ。
そうでなければ、今後の吉本興業に用はない話だ。
責任を所属芸人に押し付けて「謹慎処分にします」では、道理も引っ込む話ではあるまいか。